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第5回 「尊徳塾」 ~幼稚園・保育園 若手経営者勉強会~

第4回尊徳塾プレゼンシート【20131129】

昨日は、第5回「尊徳塾」が開催されました。
株式会社登龍館の西船橋にある事務所が会場です。

今年度から新しい企画としてスタートした「尊徳塾」ですが、昨日が、今年度のラスト開催!!
来年度も継続する予定で、講師も、今年度同様、野口芳宏先生と私が担当させて
いただくことになりました。

個人的には、野口先生の講義を定期的に聴講できる機会でもあるので
すごく貴重な勉強会なんですよね。

真のプロフェッショナル教師のあらゆる視点や知見を学ぶことができます!!
自分も学生の頃、こんな先生に教えてもらっていたら人生が変わっていただろうなと・・・
だから講義のときはいつも自分のアンテナがフル回転状態!!
かなり集中するので、自分が講義するときには、少し頭が疲れ気味??

さて、昨日の要点を少々ご紹介していきましょう。
 
DSC02905

昨日の野口先生の講義テーマは・・・

「幼児期の言語教育」

最初は”言語活動”についてのわかりやすい解説からスタート。

言語活動を分解して整理すると、

音声言語 文字言語

①理解活動聞く 読む

②表現活動話す書く  

となるわけですが、その中で一番大切なのは『聞く』ことである。
理解活動がベースとなって、表現活動が行われる。

集中して人の話を聞くことができる力を子ども達に身につけさせることが大切である。
 ⇒そのためには、教室の机のレイアウトは、先生の話に対して真正面から聞く姿勢を
習慣化するスクール形式(前向き)が望ましい

・『聞く』 『話す』という力は、生活の中で自然に獲得していく力でもある。

・音声言語と論理的に文章(文字言語)にするのは難しい。
 ⇒例えば、クレームを言ってきた親に、その内容は文章で提出して下さいというと・・・
ほとんどの人が、フェードアウトしていくものである

国語力とは、『読む』 『書く』という力であり、その中でも『読む力』のほうが大切である。
 ⇒文字を読めなければ、何事も始まらない
 
例)「灰汁桶の雫止みけり蟋蟀」・・・この文章を読んで下さい!!
 ⇒これを読む力=『読字力』(漢字を読む力)
「あくおけのしずくやみけりきりぎりす」

学力とは、学んだ力と学ぶ力を合算した力である。
 ⇒今まで学んできた経験から、予想や予測をして考える力を鍛えなければならない 

・一般的な小学校の教師は、まだその学年で漢字を学んでいないからという理由で、
 「おじいさんが、かぶのたねをまきました。」と黒板に表記する人が多いかもしれない。
 しかし、野口先生は、「お爺さんが、蕪の種を播きました。」と黒板に表記をした。
 ⇒子ども達は、すぐに読めるようになる、しかしすぐに覚えたものはすぐに忘れる・・・

 ※だから、”繰り返し教えること”が大切であり、それが”習得”につながる
『早くから何度も!!』(石井勲先生の言葉より)・・・これがベストな方法だろう
 ※学力向上のキーポイントは『読む力の強化』(読字力がベース)

・学校教員の”思い込み”や、公のルールに縛られた指導プログラムで子どもの可能性を
 つぶしてはならない(しかし、実際には保守的な教師がたくさん存在しているのも事実)

【国語の学力アップのためのキーポイント】
 ①早期表記化(EX 黒板に習っていない漢字でも表記して読ませること)
 ②漢字で書かれた本を読ませること(繰り返すことで読めるようになる=習得する)
 ③かるたやゲームなどの遊びの中で漢字を読む機会を提供していく

 ※読字力のアップが、「子どもの幸せ」につながる!!
⇒しかし、幼児期にある文字や漢字が読めなかったからと言って強く責めてはならない
 そのような指導の結果として、子どもが勉強嫌いになってしまう可能性あり

昭和52年に改正された文部科学省の学習指導要領では、国際化の流れに遅れないように
 日本人の表現力を強化するという方針で、「話すこと」 「書くこと」が重要視され、「聞くこと」
 「読むこと」の優先順位は、それよりも低いレベルにおかれることになった
 ⇒この改正は、大きな過ちだと考えている、その結果として何か起こったのか?
その一例は、「モンスターペアレント」の登場ということになるだろう・・・

・日本の現状を踏まえて、
今こそ『聞く』 『読む』といった”理解力の再強化”
 に、再度シフトチェンジをする必要があるだろう

といった講義内容でした!! 最近自分が考えていることとすごくマッチする内容でしたね。
本当に最近、人の話をちゃんと聞くこと、理解することができず、おまけに自信満々で
的外れな返答をしている人に遭遇するときがあります
が・・・
幼児期や今までの環境の中で読字力や理解力を鍛えるプロセスが不足していたんでしょうね。
理解活動が弱いと、表現活動も的外れなものになってしまうので、まずは「聞く&読む力」
を育てることが大前提になる
ということですよね。

私の講義内容も簡単にタイトルだけご紹介。

1.人財育成プロセスマネジメント~人財が育つ組織の共通パターン~

(1)人を育てる”4つ”の体制づくり
①採用システム ②教育システム ③評価システム ④コミュニケーションシステム

(2)各システムの構築ポイント
 1)採用システム ~人材確保の競争時代を勝ち抜くために~
①採用基準・・・価値観の近似性を重視する
②採用活動・・・年間を通じた採用ストーリーを組み立てる

※なぜ採用が大切なのか?? 以前のブログ内容ご紹介!!
 HQ理論については、こちらからどうぞ

 2)人材教育システム ~カテゴリー別教育プログラムの構築~
【育成ステージ①】・・・心のあり方の教育
【育成ステージ②】・・・スキル&ノウハウの教育

【カテゴリー別教育プログラムの構築】
 ①園の理念・ビジョンへの理解と共感
 ②社会人として一流になるための基礎教育
 ③専門知識&教育活動のスキル習得
 ④リーダーシップマネジメント
 ⑤感性や情緒の育成
 ※園の教育システム&プログラムが先生達のキャリアアップストーリー
になっていることが重要!!

3)評価システム ~言葉を行動につなげる成長促進の仕組み~
 【評価システムの大前提】
 ①正しい行動の明確化
 ②段階的成長レベルの具体化
 ③自己チェック・他者チェックの仕組み化
 ④次の成長ステップの目標化
 
 ※意識させる⇒考えさせる⇒行動させる⇒検証させる⇒実感させる

 【ほめる仕組みづくり ~認めるカルチャーが組織を活性化する~】
 (ポイント①)・・・相手の話をちゃんと聞ける組織づくり
 (ポイント②)・・・表彰制度の確立

4)コミュニケーションシステム ~帰属意識や一体感が生まれる園づくり~
 【こんな園風を作っていきたい】
 ①何事も前向きに楽しもうとする風土
 ②もっとよくできないかと努力を惜しまない風土
 ③互いに感謝して支え合うことを大切にする風土
 ④この園で働いていることにプライドを感じる風土
 
 ※園風はトップ&リーダーの日頃の言動・行動から段階的に創られる!!

 【帰属意識&一体感をつくりだす施策】
 ①定期的な懇親イベントの開催
 ②情報&思いを共有する仕組み

2.園のマネジメント総括論 

社会の本質的ニーズを解決できる園の運営モデルを目指しましょう!!

①『家族園』②『地域の教育総合コミュニティー施設へ』

◎「人は人によって人になる」 byカント
◎「It takes people」(夢を現実のものとするのは人である) byウォルト・ディズニー

結局最後は『人』で決まる!!

 といった内容でお話させていただきました。

 その後はメンバー同士のディスカッションタイム!!
 27年度からの新制度に向けた各園の状況であったり、最新の情報などを共有する
 貴重な時間になりましたね。

 その後はいつものように懇親会・・・写真取り忘れました 残念

 また、来年も『尊徳塾』が継続され、そして再び講師としてお声かけいただいた
 ことに感謝して、更なる情報収集、園運営成功ノウハウの蓄積に努めていきたい
 と思います。

 会員の皆様、そして主催された登龍館の神戸所長をはじめ、スタッフの方々
 1年間どうもありがとうございました。
 また来年度もよろしくお願い致します。 

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