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離見の見 (りけんのけん) 「バカになれる天才であれ!!」

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皆さん3連休初日をいかがお過ごしでしょうか
こちらの写真は昨年の3月21日の代々木公園の桜です
昨年はこのタイミングで代々木公園も桜がかなり咲いていたのですが、
今年はまだほとんど咲いていないようです・・・

先日テレビを見ていたら、ある俳優さんが、話していた言葉・・・

『離見の見』(りけんのけん)

世阿弥の言葉ですが、ご存じでしょうか。

あらゆる観客の目の位置に心の目を置いて、自分の完璧な舞姿を完成せよ。 

常に客観的に自分を見る眼を持ち、自己改善し続けよ!!ということですよね

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最近、ある保育園の園長とこんな話をしていました。

「あの先生は、ちゃんと話すとすごくやる気もあって、成長意欲もあるんだけど
 態度や表情だけで判断されると損しちゃうタイプなんですよ・・・」

事前情報をインプットして、その園で依頼された研修がスタートし、
講師として前から全体を見渡しているとどうもその先生が気になりだしました

あごに手をあてながら聞いている

ほとんどの時間、下を向いている

股をかなりひらいてお行儀がわるい

表情に覇気がない・・・ などなど

事前に聞いていたこともあったので、余計に気になってしまうのですが、
それにしても、態度と表情でかなり損をしているな~と感じましたね。

もし、自分が事前情報を聞いていなければ、個人的には、やる気のない残念な先生・・・
だけの印象にになっていたことは言うまでもありません。

もちろん自分も若くて未熟だったときは、同じようなことで人生の先輩に怒られた経験は
何度かあります

『人は見かけによらない』という言葉がありますが、
それは、『人は見かけで判断されてしまう』ということでもありますよね!!

最近いろいろな人と接していて『もったいないな~』と思うこともしばしばありますね。
だいたいそういう人は、悪気は全くないのですが、
『離見の見』に対する意識がかなり希薄なので、自分では無意識にしていることが
まわりの人を不愉快にしていることに気がついていないものなのです。

個人的には、その人の印象に大きくインパクトを与えている要素は、

①態度②表情③言葉使い

この3つだと感じています。

その態度がまわりからどのように観られているのか?

その表情がまわりにどんな印象を与えているのか?

その言葉使いが相手をどんな気持ちにさせているのか?

それらすべてに敏感なのか鈍感なのかで人生は大きく変わっていくのではないかとさえ
大げさでなく思いますね。だって毎日のことですから!!

特に幼稚園や保育園の現場では、先輩が言い放った「一言」
にショックを受けてやる気を失ったり、その人の人格を疑ったりしている
若い先生が多いですし、その類の相談はかなりたくさん受ける機会があります

男性よりも女性のほうがその一言にある意味敏感なように思いますね。

冷たい一言」 「一方的な一言」 「自己都合すぎる一言」 「理不尽な一言」・・・

自分に余裕がないときのそんな無意識の一言が相手を傷つけていることを
気付かない先輩先生

そして、それを聞いた時に、明らかに嫌々な表情が出てしまう後輩先生
もしくは、反抗的なふてくされた態度が出てしまう後輩先生

そして互いの悪口や愚痴を陰で言い合っている日々・・・

そんな日々の中で、チームワークやチームコミュニケーションというものが
崩壊していくわけです
 そんなチームが良い結果や成績が出せるわけがないですよね。

指示や注意の内容というよりも、
それらの言い方やそれを聞く態度や表情に崩壊の根っこが潜んでいる
というわけです。

『離見の見』は

『見所同見 (けんしょどうけん)』
 
とも言われているようですが、

観客席から見ている観客の眼を通して自分の「舞い」を観る。

つまり、今自分の目の前にいる人の眼を通して自分の態度・表情・言動をチェックする!

ということでもあります。

謙虚で素直な人はそれをちゃんと相手に確認する勇気を持っています。
しかし、そうでない人は、自分への弱さから相手に確認する勇気を持たず、
成長できるチャンスを自ら逃して生きて行くわけです。

若いうちは特に、自分を自分でチェックするには限界があるでしょう。
だから、勇気を持って、いろいろな人に自分をチェックしてもらう環境づくりを
自分ですることが重要だと思うのです。

それを日々繰り返すことが、
実は『離見の見』を体得するポイントではないでしょうか。
若いうちは、自分以外のいろいろな眼から、自分の未熟なポイントを教えて
いただきましょう!!

そんな謙虚な姿勢で教えをたくさん吸収できている人を見ると、
「賢い人」だな、「わかっている人」だなと思います。
今は未熟でも、時間の流れとともに着実に成長していく人だなと思います。

私も会社員だった頃、部下や後輩が何人かいましたが、そんな彼らにはよく

『バカになれる天才であれ』という言葉を伝えていました!!

若いときに、無意味なプライドはいらない・・・
がむしゃらに、いろいろな人と仕事やプライベートでつながり、
そんなたくさんの人たちから自分をチェックしてもらう日々を過ごしたほうがお得だよ!!

だから、若いうちは、「バカなほうが賢いんだよ」ということですね
「できるふりをしてかっこつけている人が一番のバカなんだよ」という
思いを知ってほしかったのです。
人を見る時にちゃんとその差を見極められる人間になってほしかったのです。

さすがに本当のおバカさんでは困りますが

ということで、本日は『離見の見』という世阿弥の言葉から
自分が普段感じていることを整理してみました~

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