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『慣れる』は良い事?悪い事? ~仕事の点と線と面~

20140606

梅雨に入り、今日も一日中雨模様ですね
先日のセミナーを終えてから、なんだかバタバタした日々が続いております。
というのも、ビジネスで必要な書類を受け取りに行ったり、子どもの出生届など
諸々の手続きに行ったりで、役所にいる時間がかなり多かったからです。

そんなに普段から頻繁に行く場所ではありませんし、慣れている業務でも
ないので、なんだか疲れますね

役所にいくと、窓口で必要な書類の申請をしてから、受け取るまでにどうしても
待機しなければならない時間がありますよね。
できれば早く終わらして帰りたいのですが、けっこう待たされるものです。

そんな時間、暇ではありますが、先日のセミナーで・・・
『一流になる人は、同じ空間にいても
 時間の浪費ではなく時間を投資し続けている人である』

なんていうお話をしてしまったものですから、
自分もただ座っているだけの浪費型人間にはならないように、少々アンテナを張っていると・・・

入口から入ってきた人達は、自分がどの窓口にどの書類を書いて持っていけばよいのかを
判断するために、必ず30秒から1分立ち止り、そのステップをクリアした人は
ナンバー発券機の前に行って、自分がどのボタンを押して待ち受けナンバーを発券すれば
よいのかに悩み・・・
なんていう光景の連続シーンなわけです
もちろん、何回か経験があって慣れている人はスムーズですが、そういう人のほうが
少ないようでした。

そんな自分もご多分にもれず、出生届をどこの窓口に持っていけばよいかわからず、
とりあえず発券して呼ばれた窓口に行って聞いてみると、発券ミスで、また戻って
やり直すという始末・・・

手が空いている管理職クラスの年配の方が、フリーマン的ポジションで
その様子を気にしながら、フロアコンシェルジュの機能を担ってはいるのですが、
その人が、誰かの個別対応に入ると、その役割の人がいなくなり、
また入口付近で右往左往している人が増えてくるという状況。

特に、私が行った日は、歩くのもやっとなお年寄りや外国人の方々がけっこう多く、
その方々は、更に何からどう進めてよいのかがわからず、ヘルプ発信しているわけです。

仕事柄どうしても、そんなシーンを見ていると、
どうももどかしくて改善したくてしょうがなくなります 
まあ、その空間にいる人でそんなことを考えている人間は
自分しかいないのかもしれませんが

店舗運営や接客サービス業全般に言えることではありますが、
お客様への初期対応は、その後のあらゆる展開をよりよく進める上で
ものすごく重要な対応である
ことは言うまでもありません!!

『お客様を迷わせない・不安にさせない』
ために何ができるか!!

これって超基本ですよね。

まあ、改善方法はすごく簡単で、
 入口付近に『専任コンシェルジュ』を配置するだけでOK。
随時、お客様が行き来していますから、これはスポット対応では意味がなく
専任であることが重要
になります。
あとは、各種案内&誘導表記などについても細かく見れば改善の余地がたくさんあります。

いまどき、銀行でもフロアにそのような役割の人を配置していますし、
私が社会人1年目の視察ツアーで行った、世界の高級スーパーマーケットから
ベンチマークされている、サンフランシスコの『ドレーガーズ』にも
専任コンシェルジュが配置されいたことを思いだします。

20140606②

まあ、世界から集められた食材やそれにまつわる関連商材の集積地なので
当然、どこに何があるかなんてすぐにはわからないですからね~
ついでにプラスαでお伝えしておくと、写真にもあるように、ドレーガーズの入口付近は
色とりどりの花々が配置されお客様が入店したときの、ビジュアル演出から
お店のイメージアップ効果も図られています。

店舗運営をなさっている方であれば、一度は見ておかなければならない場所ですよ!!
『百聞は一見に如かず』ですからね。

ちなみに、ドレーガーズの写真の左側にはカフェスペース(おしゃれな休憩スペース)
広がっていますし、2階には食にまつわる図書館超かっこいい料理教室があり、
講師の手元の作業を生徒たちは近くにいかなくてもモニターで確認できる仕様になっています。

これは世界の一流の事例なので、ここまでとは言いませんが、
もう少し、役所と呼ばれる場所も、こういうところにアンテナを張れれば、伸びしろは
かなりあるんですけどね・・・
フロアの雰囲気もなんだか無機質で、色味もなく、待合スペースの椅子もダサい

残念ながら、そんな感覚を持って、自分達の業務や環境を見直せるリーダーが
そんな場所には少ないのかもしれません。

そして、この役所話は続きがありまして・・・

ようやく、申請書類の準備が整って、私のナンバーが呼ばれ、書類を受け取りました。
それで終わりではなく、次々に手続きがあったため、そこの窓口をさっと後にして、
次の窓口に行って、説明を受けていたとき、ふと、先ほどもらった書類を確認していると・・・

なんと、私の産まれた子どもの名前の漢字が
間違って住民コードに入力されている
ではありませんか!!
(私もちゃんと確認しなかったのはミスですが)
その窓口での話は途中で中断し、先ほどのフロアに戻って、ちょっと怒りぎみのパパは、
近くにいたスタッフの方に、大人ですからちゃんと気持ちを落ち着かせた上で、

「名前の漢字が間違って入力されているのですが・・・」とお話をすると。

「あっ それは6番の窓口で対応したものですからそちらにお聞きください。」

との回答・・・(そのとき私のハートは爆発しそうでしたが、大人ですから冷静に対応)

それにしても、出生した子どもの名前が間違えて入力されたら、普通の親だったら
けっこう嫌な気分になりますよね 
そんな状態の人間に、そんな回答の言葉ってあり得ない
と思いませんか~

しかも、まず最初に発する言葉は『大変すみませんでした。』だと思うのです。

そして、6番窓口に行くと、
「あっすみません、これから修正しますので、
 あちらの待ち受けナンバーを発券してお待ち下さい」

えっ??また、この状況で先ほどのように、他の人達と同じように待たされるの??
特別に優先して対応してくれないの??なんなんだこの人達は??
(パパはそんな気分・・・でも大人なのでちゃんと言われたようにしましたけど

30分程度待っていると、私のナンバーが呼ばれました。
そして、窓口に行くと、先ほど担当してくれた人とは違う若い男性が出て来て、

「こちらが修正されたものです。
でもこちらは、そんなに重要なものではないですからご安心を・・・・」

というニュアンスの回答をしたのです。(その他どうでもよい細かい言葉は忘れました)

正直、このありさまには、正直呆れてしまってなんだか怒るのもバカらしいし、
腹を立てて何かを伝えても、あまりプラスにはなるとは思えなかったので、
「ありがとうございました」と一言だけ伝えて、私はその場を去りました

こうやって、
私に起こった出来事を時系列で並べてみると、
この問題の真実が見えてくる
とは思うのですが、
そのプロセスの中で登場した人物は、その瞬間瞬間に私に会って
その場の状況にそれなりに対応しているつもりなのだと思います。

『業務に慣れるとは??』

業務に慣れていくと、仕事の成熟度がアップして効率もあがるというメリットがあるでしょう。
しかし、慣れることによって、勘違いしてはいけないこともあります。
それは、人には感情や気持ちがあるということ!!
そこに配慮できない、気配りできない人間が、いくら仕事のスピードが速く、効率がよくとも
その人は、「仕事をこなしているだけの人」と私は評価するでしょう。
そして、仕事の本質を誰からも教えられていない不幸な人間だと認識するでしょう。

『仕事の本質は、人を喜ばせること』

私はそう教わりました、スピードや効率の優先順位はその後でよいのです。
 
仕事には3つのステージがあると考えています。

【第1ステージ】 点で仕事をしている人

【第2ステージ】 線で仕事をしている人

【第3ステージ】 面で仕事をしている人

点で仕事をしている人というのは、上記のエピソードに登場した方々のことを指します。
つまり、目の前の起こったこと(点)に対処する仕事が多い状態です。
もしくは、とりあえず自分に与えられた、指示された仕事(点)を前後のつながりや
相手の気持ち配慮せずにただひたすら進めているような状態です。

線で仕事をしている人というのは、上記のエピソードで言えば、私に起こっている事の
背景や時系列の流れ(線)をちゃんと把握した上で、相手の気持ちや前後のつながりを
配慮して仕事を進められる人
です。
だから、線で仕事をしている人は、
私に対する最初の言葉は、「大変すみませんでした」になるはずです。

面で仕事をしている人、自分の身の回りに起こっているあらゆる状況(面)を的確に受容し、
それぞれのベストな解決方向を考えて、そのプランを的確に遂行できる人
です。
だから、上記のエピソードで言えば、私を通常のラインには入れずに、こちらの気持ちを配慮
しながら、空いている机に椅子を用意して待機してもらい、別の特別ラインの仕事として
まわりの人間を動かし、優先的かつスピーディーに修正を遂行してくれるはずです。

まあ、ちょっと今日は長くなってしまいましたが・・・
同じ仕事でも点でやるか、線でやるか、面でやるかでは、
その内容や対応方法が大きく異なるわけです。

『社会人として成長するということ=点から線へそして面へ』
ということになるでしょう。
そして、各ステージにおける仕事のレベルアップも重要なことです。

点で仕事をしている人の中にもレベル差があります。
線で仕事をしている人の中にもレベル差があります。
面で仕事をしている人の中にもレベル差があります。

そして、今回のエピソード紹介が良い例かと思いますが、
同じ状況が発生したときに、点で仕事をしている人が多いところでは
悪いエピソードとして紹介され、
面で仕事をしている人が多いところでは、
良いエピソードとして紹介される
のでしょう。
それが、口コミとして、そのチームや組織の評判になっていくのです。

トップや現場のリーダークラスに求められることは、
面で仕事ができる人間になること!!

そして、点で仕事をしている人を線でできるように育て、そして面でできるように成長
させていくこと
だと思いますね。

本日は、最近のちょっとイライラしたエピソードを通じて自分の見解を整理してみました。
日常生活の中で、少しアンテナを張っていれば気づけることはたくさんあるものですね!!

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