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”コンフォートゾーンからの脱却” ~今の快適と未来の快適~

20140909

いや~錦織選手、本当に残念
この勢いで優勝できると思ったんですけどね
そう簡単には優勝させてくれませんね。
これも次への意味あるプロセスなのでしょう。

5歳からテニスを始めた錦織選手。
小学生の年代で日本チャンピオンになり、一躍有名になった錦織選手。
一般的にスポーツの世界を見ていると・・・
そこから大きく二極化していく選手が多いように感じています。

A選手:若くして日本トップクラスになるが、その後いつのまにか衰退していく

B選手:若くして日本トップクラスになり、その後更に世界のトップへと活躍の場を広げて行く

自分もサッカーを小学生から始めましたが、自分と同年代でめちゃくちゃ上手な
選手はたくさんいました。しかしその選手が将来全員プロ選手になったわけではなく、
プロになったとしても、長い間、第一線で活躍できた選手は本当にごくわずか・・・

スポーツのプロの世界ですから、第一線で活躍し続けることは
常人では分かりえない領域のことなんだと思います。

もちろん、錦織選手はB選手のモデルでしょう。
では、A選手とB選手の違いはどこにあるのか? それは、

『コンフォートゾーンからの脱却』

にあるのではないでしょうか

若い頃に、同年代の中で一目置かれた存在、ましてや日本のトップの称号
を得てしまったときには、少なくともまわりから称賛され、そしてちやほやされてしまうこと
もあると思います。

その環境がまさに『コンフォートゾーン』(快適ゾーン)です。

そこで、錦織選手は中学生のときに、日本を飛び出してアメリカにテニス留学をしました。
日本では有名な選手であっても、そこに行けば名前も知られていない一人の留学生・・・
まわりには、世界から集まったもっと上手な選手がたくさんいる場所
英語も最初は話せなかったでしょうから、不便でしょうがない場所。
そのまま日本にいれば、いつも「すごいね、すごいね」と言われる快適な環境が保障されて
いるわけですよね。

しかし、その当時の彼が選択したのは、
日本ではなく世界のトップになるための選択!!
そこでとった行動こそ『コンフォートゾーンから飛び出す』
という選択だったと思うのです。

ここで1つ言えることは、「コンフォートゾーンから飛び出す」という選択をする人間は、
その他の人間よりも、人生の志や夢や目標のバーが高いという点が共通しています。

今の快適さよりも遠い未来の快適さを優先して生きている人なんだと思います。

「なんだか心地よいからこのままでいいか・・・」と思うのか
「なんだか心地よいけれど、ここで自己満足していたら、次の成長はない・・・」と思うのか
これって、日々の生活の中でも人間におそいかかってくる感覚ですよね。
自分の経験則も含めて、特に10代~20代の若いころにこの感覚はものすごく大切だと
思っています。

自分も少々そんな経験をしたことがあります。船井総研に入社して4年目・・・
なんだか毎日必死に仕事をしていたら当時の上司に呼び出されました。
当然、怒られるんだろうな・・・「俺、なんかまずいことしちゃったかな~」なんてびくびく
しながら会議室に入ると、上司から次の一言が・・・

「雑賀は、来期からリーダーになることが決定したから!!」

「えっ?」

正直、まさか冗談だろうなと思ったのですが、上司の顔は真剣そのもの。
つまり、26歳で役職者になれということでもあります。日々の忙しさの中でそんなことは
全く考えていないし、イメージもしていなかったですし、当時では最年少リーダーになって
部下ももつという現実もあり、とてもその言葉を飲み込めなくて・・・
でも、もう決まったことだったのです。

リーダーになってみて、正直なところ、まわりが自分を見る目が変わりました。
なんだかちやほやされる感じも味わいました。
(当時の若手はリーダーになることがある意味のステイタスでもあったように思います)
そんな日々になった時にだんだんと自分の中で違和感が・・・

「急に誰も怒ってくれなくなった、叱ってくれなくなった」 
という違和感

それまでは、怒られたり、叱られると、もちろんむかつくこともありました
しかし、いざ、自分の責任ですべて考えなさい!!だってお前はもうリーダーだろ!!
というスタンスでまわりの先輩達からある一定の距離を置かれてしまうと、
怒られていたとき、叱られていたときの貴重さが身にしみてくるわけです。
そして、実は
ちやほやされて快適だと思っている今って、成長が鈍化している
コンフォートゾーンにいるだけなのではないだろうか?
という不安につながっていったのです。

そこでいろいろ考えたたり、いろいろな要素が重なった結果、自分がとった選択肢は
「自らリーダーを1年で降りて平社員に戻るという選択肢」
直接、当時の社長に自分からその意思をお伝えしました。
最初は、社長からそんなことは認めない!!と言われたのですが、私があまりにもしつこい
ので最終的には、会社としてはおそらく前例がないと思いますが、自らリーダーを降りることを
許していただきました。

自分の人生プランの中では、20代は社会人として修業タームという位置づけで考えていたので
その目標を実現するための選択肢といえば、自分の中では整理がつきます。
しかし、まわりの数人の友人や会社メンバーには
「バカじゃないの!!」なんて言われましたね
もちろん、リアルなところでは、年収も3ケタ単位で減少しましたしね・・・

私の20代のエピソード、その選択がプラスだったかどうかは正直わかりません。
でも、自分の中では納得してやったことだから全く後悔はしていません。

残念ながら、今日の決勝では敗れましたが、限りなく世界の頂点に近づいた
錦織選手の活躍する姿を見て、そして、敗戦した直後に対戦相手をちゃんと敬う姿を見て、
いろいろと考えさせれらました。
 
『コンフォートゾーンからの脱却』

『今の快適さよりも遠い未来の快適さを優先して生きる』

人間は易きに流れる部分はどうしてもありますから、これってとても難しいことなのかもしれません。
でも、若いうちに今の快適さによってしまい、勘違いして時を過ごしてしまうと、
年齢を重ねたときに本当の快適な人生は、訪れないのではないでしょうか・・・

今の快適さを優先して、未来に不快な人生を過ごすのか
今の快適さから飛び出して、更に自分を磨き、未来に本当の快適さを手に入れるのか
それは、今とる選択肢が決めるのかもしれない

そんなことを、錦織選手を見ながら考えてみました。
自分も、常に「コンフォートゾーン」を勘違いしないようにしたいものです。 

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