2014年度 第3回 尊徳塾 開催!!
「尊徳塾」は株式会社登龍館主催の
幼稚園・保育園若手経営者勉強会。
私と野口芳宏先生がメイン講師を担当させてもらっていますが、
野口先生が教育面の講義、そして私が園運営や経営面の講義ということで
役割が分担されています。
そして昨日は、 私の前職の後輩であり、現在は
日本一のエステサロン「フルーツルーツ」
の経営者である榎戸社長
をゲスト講師としてお招きしたので、3名の講師で密度の濃い勉強会になりました~
以前から、会員の皆様から”異業種”から学びたいというオーダーがあったので
今回は、私が榎戸社長にお声かけしました~
まずは、個人的にいつも楽しみにしている第一講座の野口先生の講義では・・・
前回に引き続き『和俗童子訓』の内容から、ポイントを解説!!
『和俗童子訓』(わぞくどうじくん)は江戸時代、
福岡在住の儒学者貝原益軒によって書かれた教育論であり、
日本で最初の体系的な教育書といわれています。
その中から、印象に残った内容を少々ご紹介します。
★【弟子は己を空しくして師を敬い、学べ】
・”師をたつとばざれば、学問の道たたず”(師を敬う心で学ぶ姿勢が、学力を高めるポイント)
⇒小学生の学力テスト1位は秋田県、中学生の学力テスト1位は福井県!!
能力的な差があるというよりも、人間として人の話をちゃんと聞くといった基本的なあり方が
維持されているというところにその理由があるだろう
・”すでに知れる事をも知らざるごとくし、又よく行ふ事をも、よくせざるごとくにして、
へりくだるべし”
⇒知っていることだとしても、知らないとする心構えで学ぶ謙虚さが重要である
★【人の学ぶべきものと、その順位・軽重】
①孝・・・善く父母につかふる(親孝行をすること)
②弟・・・善く兄長につかふる(目上の兄弟や年配の親戚を敬うこと)
③謹・・・つつしみなければ、万事みだれて、善き道行なはれず(謹む姿勢の大切さ)
④信・・・言にいつはりなくて、まことある(口だけの人間になってはいけない、実行せよ)
⑤愛・・・汎く衆を愛す(自分と交わり接するすべての人々に、情けをもって、心から労わる)
⑥仁・・・仁にちかずく(善人に近づいて見習い・聞くことが大切)
★好きか嫌いかは自分が決める
良いか悪いかは社会が決める
正しいか正しくないかは歴史が決める
⇒今、流行りの論理に振りまわされるのではなく、原理・原則・本質に目を向けよ!!
★「平等」とは? 人間にとって良い事なのか悪い事なのか・・・
【安心、安定、秩序、格差】
・安心して日々を過ごせることほど幸せなことはない。
その安心は安定から生まれる。収入の安定、健康の安定、心の安定などである。
その安定は秩序によって支えられる。そして秩序は格差に支えられる。
格差を認めず、すべてを平等にすれば秩序は崩れる。
差こそが秩序を保つのだ。安易な平等主義はむしろ危険である。
(親と教師のための教育語録 野口芳宏著より)
私たち教師や大人達は、
子ども達に『不動の価値観』を教えるべきである!!
それが、人生を生き抜くための原理となり、子ども達の生きる自信につながる!!
いや~いつもながら、野口先生の講義は、いろいろと考えるきっかけを与えてくれます。
そして、最近第一子が産まれた親としても、身の引き締まる内容でしたね!!
第二講座は私、雑賀竜一が担当させていただきました。
ここは簡単にタイトルだけのご紹介。
1.各園の園児募集ストーリー共有
(1)「園児募集活動の正しい理解」 ~目的ではなく成長プロセスである~
(2)年間の募集シナリオ ~保護者の心理状態を考えたメッセージの伝え方~
(3)入園説明会は思いの伝達の集大成
2.園の伝達力・プレゼンテーション力を高める
(1)自園の魅力が伝わるプロモーション活動をツール作成
(2)自園の先生達を園のファンにすることが先決!!
~ファンがファンを生み出していく好循環スパイラルを構築する~
(3)プレゼンテーションテクニック
3.口コミ伝達・ブランド構築のポイント
(1)”こだわり”こそがブランド力の源泉である!!
~こだわりを口コミとブランドに変えるために~
そして第三講座は、「フルーツルーツ」の榎戸社長の特別講座でした。
【組織はスタッフ育成で99%決まる
~日本一のエステサロンに導いた秘訣と軌跡~】
★成功サロンの共通点
①基本中の基本を徹底していること
②当たり前のことを、当たり前ではないレベルで改善を重ねながら、やり続けていること
③スタッフさんたちがイキイキ楽しそうに働いていること
④確固として哲学を持っていること
★今振り返る失敗要因(設立当初は全然うまくいかず、資金繰りもギリギリだった・・・)
①教育の順序ミス(技術よりも心の教育を優先すべきだった)
②トップダウンとボトムアップ
③スタッフとの接し方
④理念と利益のブレ(理念追求、利益追求の毎日悩みながらぶれる日々だった)
・そこからわかったこと
①仕組みだけでは機能しない。スタッフとの信頼関係があってこそ仕組みは機能する。
②自ら率先垂範しなければ、人はついてこない
③お客様への感謝、スタッフへの感謝を忘れてはならない
④経営者の人間味(・・・でなければならないからの脱却)
★サロン(組織)が良くなったキーワード
①良い文化づくり(前向き、徹底した改善、人を喜ばせる)
②価値観の共有
③チーム作り
④自主性
⑤コミュニケーション量を増やすこと
※スタッフの『生きていく力をつける』ことを大切にしている
トップのできることは、スタッフを育てるというよりも、育つ環境を整えることである!!
そのために自分が教育しているのは『考え方』と『価値観』である。
【スタッフ育成の本質】
・人の喜ばれることが最大のモチベーション
・スタッフの自主性が最大の仕事の効率化
・自律型ではないスタッフは育たない
EX)クレームの受け止め方・・・相手のせいにするか、自分が変わることで改善しようとするか
そんなときに、自分に矢印を向けられる人間が成長する人材である。
⇒だからこそ、そういう場面が教育のチャンスであり、自分へ矢印を向ける考え方の教育を
行っている!!
★スタッフが育つためのキーポイント
①価値観を共有してサロンの文化をつくる・・・考え方の浸透とオーナーの一貫性
②喜ばれる仕組みと評価制度・・・小さな成功体験を積ませること
③自主性を促す環境整備・・・緊張感と責任感を持たせること
そんな内容での80分となりました!!
今回の尊徳塾は3名の講師でかなり密度の濃い内容になったと思います。
自分は講師の一人ではありますが、受講者としても充実した一日になりました~
そして、懇親会でも皆さんといつも楽しく盛り上がるので更に充実の時間となりました。
野口先生、榎戸社長どうもありがとうございました。
そして、個人的にはこのような勉強会パッケージをより多くの方々に
ご提供できる体制を整えていきたいなと思っています。
もちろん一人で思っていても実現できないですが・・・
尊敬する野口芳宏先生と講師をさせていただくなんて本当に幸せな時間ですからね!!
それでは皆さん、素敵な3連休をお過ごしください