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徹底は大切!!しかしその言葉に落とし穴があるようです。

20180918

皆さん3連休をいかが過ごされたでしょうか
9月もあっという間に後半に突入ですね~

安室奈美恵の引退、樹木希林、山本KID徳郁が亡くなって・・・
ここ数日で、カリスマ的な存在が世の中から姿を消していきます
時間は無限ではなく、有限であることを痛感させられます
1日1日を大切にしないといけませんね

前回のブログで、『長所把握と長所伸展の大きな違い』について
書きましたが、今日はちょっとその続きみたいな感じになります

大切なことや今の課題などは頭で理解・把握しているが、
それを更に伸ばしていくとか解決していくための、具体的な取り組みを
真剣に考えて実行できていない人が以外と多い

ということなのですが・・・・

例えば、先日訪問した保育園の具体的な長所伸展のテーマにあがった
ものは・・・『挨 拶』

挨拶を徹底しよう!!ということで強化してきたので、その他まわりの
施設や園と比較したら長所や強みと言えるレベルには進化している

しかし、この”徹底”という言葉は都合がよい言葉でして・・・

実際には何が起こってるかというと・・・

それぞれが徹底はしてるのだが、一人ひとりの挨拶のレベルには必ず差が
生じてしまうという事実。(私なりの徹底にしかすぎない)

この原因を簡単に言ってしまえば・・・

『人それぞれの徹底レベルは異なるから』

私なりの徹底は皆さんしていると思うのですが、第三者から見ると
チームとしてのレベルはどうしても差を感じてしまう。
これは、組織やチームの”あるある”ですよね。

ダメなチームの特徴は、

Aリーダー:「Bさん、挨拶は徹底してできていますか?」

Bさん:「はい、いつもしっかり徹底しています」

そんな会話で互いに心地よく会話が終わってしまうケースが多い。

でも、実際にBさんはAリーダーが求めている挨拶の徹底レベルには
ぜんぜん至っていない・・・

現実をチェックせず、報告の言葉だけを鵜呑みにしすぎているケースですね

だから、今回の研修で私がお願いしたことは、

『挨拶の因数分解』

質問:挨拶のレベル差を構成している要素は何でしょうか?
 (具体的な行動項目で抽出してください)

上記をグループディスカッションで話し合って棚卸ししてもらいました。
ちなみにどんな項目がでてきたかというと・・・

・声の大きさやトーン
・アイコンタクト(目を合わせているか)
・表情(笑顔)
・体の向きや姿勢
・プラス一言をつける
・語尾を伸ばさない
・仕事の手を止める
 などなど

上記は、自分では”着眼点”ともお伝えしています。

着眼点とは、人の行動で差がついているポイントや行動項目になります
挨拶で言えば、上記のような着眼点を1つずつ確実に実行できていれば、
いわゆる”徹底”ができている状態と言えるでしょう。

そのような解釈とチェックを全体で繰り返していけば、
各人の徹底レベルの差異が縮小していくはずですよね。

だから、今頃、この園の幹部&リーダーの人達は、上記の着眼点を
ベースにしたあいさつのチェックシートを作ってくれていると思います

一般的に、指導力が高い人ほど、この着眼点を明確に見抜いています

だから、「徹底しなさい!!」という都合の良い言葉に逃げず、
どういうことが差を生んでいて、Bさんができていること、できていないこと
を具体的にわかりやすく説得することができて、そして次の具体的な伸びしろ
を提示したり、アドバイスしてあげることができるわけです。

このようなことを、コーチングやカウンセリングの世界では・・・

『チャンクダウン』と言います。
 
チャンクとは塊(かたまり)という意味で、塊をほぐしていくことによって
その課題に対する具体的な取り組みが見えてくるという効果があります

これは、自分自身もコンサルティングの現場では当たり前に日々活用しています。

このような視点のポイントは・・・

『困ったときはとりあえず細分化と分解をしてみる』

例えば、コンサルタントとして求められることの1つに売上や業績アップ
というテーマがあります

売上も構成要素に分解することで、売上アップに対する打ち手が
わかりやすくなるわけです

この内容については以前このブログで書いているので以下を
クリックしてご覧ください。

⇒ 『日常生活での「因数分解」の活用方法??』

何かに悩んでいる人達も、その悩みがごちゃごちゃと塊になっているから
先行きが見えなくなっているだけ
で、それをチャンクダウンしてあげて
1つ1つ整理してあげると、それらの悩みを良い方向に進める道筋が
少し見えてくるわけですよね

まわりの人たちが混乱して問題がチャンクして焦っているときに、
独り冷静にそのチャンクをほぐして、適格に解決策を指示できる人を
いわゆる、”優秀な人”と言うのでしょう。

もちろん、それを自分でできる人と、自分でするのが大変苦手な人が
存在するのも事実です

そして、そのようなスキルをトレーニングをして
身に付けていくことも問題解決能力を高めるためには重要でしょうね

「徹底する」という言葉は聞こえがよいのですが、
実際には上記のような現象も招く言葉であることを、これまでの経験則で
学んできましたので、今日はそのお話しをさせてもらいました

時と場合によっては、チャンクダウンの逆にチャンクアップのスキルを
活用することも必要になります。

「情報や今自分のまわりに起こっていることを、どうやって整理整頓するか?

大変な状況のときほど、まずはそこから冷静に進めていくことが
重要なファクターということでしょう

また、機会があればチャンクアップなどの活用事例もお話しできたらと
思います。

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