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トップ営業マンとそうでない営業マンの違いとは? ~未来への準備力の差~

しばらくの間、経営コンサルタントという立場でサポートしていた会社に、もっと深く内部に入って支えてほしいとのオーダーをいただき、今年度からその会社で自分に与えられた肩書は・・・

『未来創造企画戦略室長』

少々長い名前の肩書ですかね。その会社の社員になったわけではありません。日々の中でその他業務ももちろんありますので、毎日その会社にいるわけではなく、定期的(月2回程度)に開催される幹部会議に参加したり、スポットで社員さんからの相談対応、社長の事業構想や展開におけるブレイン的な立場など・・・そんな感じで室長として活動をさせてもらっています。今日は定例の幹部会議に参加してきました。

一般的に、営利活動をしている組織やチームにおいては、営業活動に関するアドバイスをすることはもちろん求められます。今日もそんな機会がありましたし、明日も自動車販売業をメインにしている会社への営業マン対象の研修の仕事です。

もちろん、自分自身もサラリーマン時代、そして起業してから営業活動を日々してきたわけですが、究極としては、営業的な活動をしなくても商品、サービスが売れる状態が理想形ですよね。まあそれはあくまでも理想形ですし、相当なブランド力や商品&サービス力がないと実現することはできません。故に少なからず多くの会社で営業的な活動が必要であり、その活動が効果的にできているか否かで業績にも影響がでていることは確かでしょう。

基本的に、セールスプロセスの中で求められるスキルは以下のようになりますよね。

①事前準備・・・ターゲットに対してどのような仮説や想定されるストーリーでアプローチするかを考える

②アプローチ・・・実際にターゲットに対して接点を持つためにどんな方法かベストかを考え実行する

③ヒアリング・・・ターゲットのニーズや状態を的確に理解把握する

④プレゼンテーション・・・ターゲットニーズにマッチした商品・サービスの提案(課題解決の提示)

⑤クロージング・・・契約を結ぶ

まあ、セールスプロセスを因数分解するとおおかまには上記のようになっているのが一般的でしょう。それぞれのスキルの差が影響して成約率や目標達成率の差が生まれているわけです。もちろん、すべてのスキルを高めていくのが重要なのですが、自分自身の経験則から考えても、トップ営業マンとそうでない営業マンで一番その実力差があるなと感じるのは・・・

『事前準備の力』だと思っています。

『仕事の質は準備の質で決まる』という言葉があるように、営業活動も準備力の差が営業結果の差につながっているケースが多いと感じますね。この準備というには仮説構築力と言い換えることができますし、もう少し大きな概念で言うと、『マーケティング思考力』ではないかと思っています。

・自分自身が取り扱っている商品(製品)やサービスの市場環境を十分に理解できていること。

・その市場環境に基づいた効果的な営業戦略の立案ができていること。

それが良い準備につながっていく

良い準備ができない人は、マーケティング的感覚が乏しく、それを鍛えるためのトレーニングの積み上げが不十分な人が多いかなと。つまり売れない営業マンの共通項は・・・

・自分が大事にすべき顧客(ターゲット)が誰なのかを理解できていない(いつも不明確な状態)

・自社商品・サービスに対する思いや知識が浅い(強みと売りを理解できていない)

・競合の環境や取組レベルを理解できていない(昔からの思い込みで営業している)

そんな感じかなと思います。

営業成果につながるような良い準備をするベースが整っていない状態でなんとなく頑張っているでもその準備レベルで頑張ってもその後のプロセスが上手くはまらないわけです。故にコンサルタントとしては、マーケティング思考、つまり顧客思考、顧客視点を持って日々モノゴトを考えていくトレーニングと、事前準備の力をつけていただくことに注力したアドバイス&サポートに力を入れていくわけです。

それがある程度のレベルでできるようになると、その後のプロセススキルもストーリーにはめていくという感覚がでてきますので、効果的な対応ができるようになっていくものです。チームで動いていることを前提にすれば、営業マネージャー的な立場の人間は、上記のようなことを十分理解している必要があるでしょうし、それを踏まえて部下育成やマネジメントに取り組んでいく必要があるでしょう。

PDCAサイクルで言えば、準備とはプランのことであり、そのプランのレベルを見たり、プランの作り込みの流れを質問して、その回答を聞けばその人が優秀な人なのかそうでないのかはある程度わかりますからね。どこまで深く考えて想定して自分自身の営業ストーリーを組み立てているのかは人によってかなりの差があります。Aさんは、100人にアプローチして10人と接点をとれて、最終的に契約できた人が1名。Bさんは20人にアプローチして10人と接点をとれて、最終的に契約できた人が5名。営業効率はもちろんのこと、成果も5倍違うわけです。BさんはAさんの5分の1の時間効率で5倍の成果を出せる営業マン。これが日々の現場で起こっていること。その差は・・・

『マーケティング思考をベースにした準備力の差』

営業活動や手法を、ある程度科学的に見ていくことも大切だと思っています。そこに経験が積みあがっていくことで、トップセールスへの道が見えてくるのではないでしょうか。このような科学的なアプローチノウハウを身に着けている人であれば、取扱い商品やサービスが異なってもある一定の成果は出せると思いますね。

『営業活動でも、一般的な仕事でも準備を疎かにしていると、良い結果につながらない』

言ってしまえば当たり前のことなんですが、当たり前とわかっていてもそれをちゃんとできていない人が多数いることが現実なんですよね。

そして、良い営業マンは売って終わりではない。次へつながるフォローを継続的に行い、次にニーズが生まれるタイミングまでちゃんとお客様との関係をつなぎ、信頼関係を構築していきます。これがまさしく・・・

『未来への準備力』なんですよね~

マーケティング&戦略思考に乏しい人は、焼畑農法のように一度売ったら次の新規を探して動いていく。そして酷い場合は、そのお客様はほったらかし状態に。でも優秀な営業マンは、農耕型営業スタイルで一度接点を持った人に対して、継続的な関係の中で信頼関係を築いていくことを戦略的に行っている。その結果として、いきなりクロージングという棚ぼた状態が生まれることもある。信頼関係が高まったお客様が誰かほかのお客様を紹介してくれるという案件も増えてくる。

業績が安定していてトップセールスを維持し続けている人達を見ていると、そんな特徴があることに気づかされますし、学ぶべきポイントはそういうところにあるでしょう。

だから、私は営業マンの方々には、究極の関係は『お客様のライフコンシェルジュ』になること。とお伝えしています。自社の取り扱う商品・サービスだけではなく、その人の生活全般に関わるようなことの相談もしてきてくれるような関係を作りあげていくこと。それこそ、重要な営業戦略なんだと思っています。

今日は、一般企業に対するコンサルティングサポートの現場で、求められる営業活動の強化ポイントについて自分なりの見解を簡単に整理させてもらいました。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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