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打合せや会議のレベル差あり ~コーディネーター&ファシリテーターの力量~

前回、『当たり前のレベルが組織や個人で大きく異なる』という話をしました。

経営コンサルタントという立場で活動させていただく時間も多く、あらゆる組織の打ち合わせや会議に出席をお願いされる機会が多くなるわけですが、その打ち合わせや会議の進め方や雰囲気についても、組織やチームで大きな差があることをいつも感じています。

その組織内では、いつもやっている打ち合わせや会議であり、その進め方はいつも通りなのかもしれませんが、第三者としてそこに介在していると、どうも違和感を感じてしまうことが多い。

例えば、会議のスタート時間が10時と決まっているのに、なぜか皆さん10時になっても集まらない・・・そして誰も集まるように声かけすらしない・・・自分自身は社会人の新人研修で5分前の精神なるものをインプットされた人間なので、すでにその時点で大きな違和感あり。そしてスタートしたと思ったら、皆さんそこで初めて今日の会議の議題を聞いたような顔をしている・・・会議をする前に議題がシェアされていないということは、皆さんそこから考えるわけで、まずその進め方に違和感あり。何かのテーマについて、改善したい、より良くしたいといった理由で打ち合わせや会議が開催されるとしたら、もちろん事前にそれらが明確にされていて、かつ参加者に事前告知されているのが自分の中では当たり前なのですが・・・

そして、打ち合わせがスタートしたと思ったら、主導する人の思い付きで話題がどんどん変わったり、まったくテーマと関係ない話題に脱線したり、その人が話したいことを話して、それを参加者がただ聞いているという図式でだらだらと時間が過ぎていく。話している人は楽しそうによかれと思って話していても、聞いている側は聞いているふりをしている、時には苦笑いをしているだけ。

主導する人の頭の中で、最終的なゴールや落としどころのイメージがあいまいなので、なんだかそのテーマにまつわる話や関係性のありそうな話をして、なんとなく場つなぎしているだけだな・・・

『結局この時間の目的って何なの?』『無駄なトークが多すぎるな』

そんな感じで個人的に捉えながらその光景を客観的に見ていることが多いですかね。

そういう打ち合わせや会議が普通に行われていて、誰もその状況に違和感を感じていない組織があるとしたら、少々病気にかかっていると思いますね。まあ、違和感は感じていても、トップ&リーダーがそれを主導していて、そこに意見を言える雰囲気でない。そんな実態が多いのもわかりますが、それもまた病気ですね。これは、定期的に集まって話し合うという行為自体が目的化してしまっている悪しき典型モデルです。

『打ち合わせや会議をやることが目的化してしまっている』

ということで、『人が集まって話し合えばよいアイデアが浮かぶだろう!!』という間違った思い込みがその組織の思考ベースになっているのでしょう。

挙句の果てにそれっぽい話し合いや意見交換をしながら、ダラダラと時間が経過して、11時に終わると決めていたのに、ぜんぜん終わる気配がない。

すなわち全員がゴールを見据えて時間を使えていない状態。定刻どおりに終わらないので、その他の業務にも支障がでていく悪循環のスパイラル。参加者も時間のストレスを感じて、前向きに話す気分ではなくなっていく・・・自分としてはそこにもかなりの違和感を感じることが多い。

上記のような状態が当たり前になっている組織やチームはありませんか?

このような状況に陥ってしまう最大の要因は何か?

『打ち合わせや会議のコーディネーター、ファシリテーターの力量不足』

そこに尽きると思いますね。脱線しそうになったら起動修正して、正しい線路に戻し、明確なゴールまでできるだけ最短距離で運ぶための、知見やスキルやノウハウを持ち得ていない人が仕切り役だと、上記のようなお粗末な打ち合わせや会議になってしまうでしょう。

ただなんとなく開催するのであれば、やらないほうがいいですよね。だって打ち合わせや会議って複数人参加するわけで、各人がそこに時間を投資するわけですが、最終的に投資ではなく浪費になってしまったらロスを共有しているだけですからね。

それらを客観的に見ていて、更に思うことは・・・

『コーディネーター&ファシリテーターの責任感の差』

コーディネーター&ファシリテーターが参加メンバーが何人かいるから話を振っていけば、なんとなくうまくまとまるだろうという感じで、参加者への依存度が高いケース。つまり、自分の責任でゴールまで導こうとせず、皆さんなんとかしてくださいね的なスタンスの適当な人が仕切っていると、全然ゴールにたどり着けないで終わる。(皆さんもそんなケース経験ないでしょうか?)

最終的に参加者が思うのは・・・『この時間はいったい何だったの?』『何も決まってないじゃん・・・』

でも、こういう状況の打ち合わせや会議が、自分の経験則でとても多いです。

だから、トップ&リーダーを対象にしたチームマネジメント研修や実際のコンサルティング現場では、打ち合わせや会議の進め方のレクチャーをすることも多いですね。だって、そこで組織の次なる進化の方向や行動が決まる大事な時間なわけですから、そのクオリティーを上げられる人がその組織にいれば、組織全体のクオリティーが上がるのは当たり前のことですからね~

最近の体験で言えば、先日あるチームの打ち合わせにオブザーバーとして参加させてもらったのですが、その打ち合わせの時間が1時間くらいだったのですが、個人的な感覚だと、その内容だと15分程度で終わるだろうなと思いましたね。つまり45分は無駄であり圧縮できるなと・・・

そして、更に感じたことは皆さん、なんだか1時間話したことに満足している雰囲気でしたが、話すという行為はできていましたが、この1時間が次の何かの組織の進化につながる手ごたえは自分の中ではまったく感じることはありませんでした。でも、皆さんはそういう感じ方はしていない様子。

このようなことがあらゆる組織とチームの差として日々起こっているということですよね。業績アップとか組織改革とかブランディングとか、あらゆるテーマでコンサルティングの仕事の依頼を受けますが、すべてに共通して言えることは、打ち合わせや会議に代表される、

『組織内のコミュニケーション力、コミュニケーション体制のレベルアップ』

がキーポイントになっています。弊社HPにも記載させてもらっていますが、CLPとして、雑賀竜一個人としても、すべてはそこから活性化が始まると思ってコンサルティングサポートをさせてもらっています。

業績が良くて、継続的に進化し続けている組織やチームは、それらのレベルが明らかに高いですし、それをハイレベルで遂行できるリーダーがそこに存在しています。まあ、だいたいの打ち合わせや会議って、おおまかに言うと、PDCAサイクルを最適で最短スピードで回していくためにやっているケースが多いわけで、それを組織カルチャーとして体得できているか否かに差があるということなんだと思います。

明日は、自動車販売業をメイン業務とする会社へのコンサルティングに行ってきます。こちらの会社も営業スタッフの方々が、段階的にお客様とのコミュニケーション(商談力、フォロー力等)レベルを高めてくれているので、店長からの11月度の実績報告は、かなり業績が良く、粗利益率も上昇しているとのこと!!

やはり、どんな組織にも共通している重要なファクターは『コミュニケーション』ではないでしょうか。これは個人でも同じであり、人生を豊かに生きていくための1つのキーポイントは、コミュニケーション力に磨きをかけるということだと思います。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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