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『10才までにやっておきたい脳育』~子どもたちの未来はもう始まっている~

昨日、予告した通り、先週参加してきた講演会・・・

『10才までにやっておきたい脳育』 

~子どもたちの未来はもう始まっている~

の内容を更に整理しておきたいと思います。

三屋裕子さんに引き続き、医学博士であり脳育研究の第一人者である瀧靖之先生の講演内容を簡単に整理しておきたいと思います。

【瀧靖之先生の講演より】

~子どもたちに私たちは何をしてあげたらよいのか~

子どもの脳の発達は年齢に応じて発達が加速する領域が異なるので、そのポイントを意識して私たちはアプローチしていくことが大切である。

(ステージ①)0歳から6か月のステージ=『感覚的領域の発達』

アプローチポイントは、「愛着形成」・・・抱きしめてあげる、語りかけてあげることで感覚的な領域の発達は促進される

(ステージ②)6か月から2歳のステージ=『言語的領域の発達』

アプローチポイントは「読み聞かせ」・・・テレビやビデオを活用するのではなく、親が直接的に行うほうが効果的であり、たくさん読んであげることがものすごく大切である。

(ステージ③)2歳から3歳のステージ=『知的好奇心の発達』

アプローチポイントは「単純接触効果の活用」・・・自然との接触機会を増やすと同時に、そこで接触するものに対して図鑑で解説してあげることを繰り返しながら、接触機会を多く提供してあげるとより効果的である。

ミラーニューロンシステムを活用した『模倣の効果』⇒アプローチポイントは、親が楽しんでいる姿を子どもに見せること。更に良いのは楽しいことを親子で共体験すること。親が子どもに押し付けるのではなく、子どもと一緒にやることで、本人の気持ちに寄り添うことが大切。

知的好奇心のレベルが高まると、記憶の定着が良くなる。つまり、楽しんで何かに取り組むことは、それを習得していくレベルが高まるということ。

(ステージ④)3歳から5歳のステージ=『運動領域の発達』

アプローチポイントは「運動の習慣化」・・・運動を定期的に行うことによって、多くのメリットがある。

メリット①=記憶機能の源泉となる”海馬”の発達促進(特に有酸素運動が効果的)

メリット②=ストレスの軽減、発散、リラックス効果

メリット③=脳の可塑性アップ⇒身体活動や学業成績のアップにつながる

逆に子どものときに肥満体型になると、海馬の発達にマイナスの影響を及ぼし、その結果として記憶力が低下してしまう。

音楽活動や楽器演奏についても、脳にとってプラスの効果あり。例えば、スポーツの世界で優秀な成績を残してる人達にヒアリングをすると、幼少期にピアノをやっていたと回答する割合が多いことがわかっている。スポーツとリズム感というのは密接な関係があり、脳発達を促進する効果がある。

幅広い趣味活動は学業成績にも好影響を与える。それだけでなく、自分を律する力や問題解決能力においてもプラスの効果が得られる。

(ステージ⑤)小学生から中学生のステージ=『コミュニケーション領域の発達』

アプローチポイントは「共感性、共感力のアップ」・・・コミュニケーション力のベースになっているものが共感性であり、それを高めるためには、バーチャルではないリアルのコミュニケーション機会をどれだけ多くとっているかが決めてになってしまう。例えば、子どもと何か一緒の趣味を持つとか何か共同作業をすることで自然のコミュニケーションが増えるのでぜひそんな環境を作ってほしい。

非認知能力の中で、大事だと言われている『自己肯定感』を高めるためのアプローチポイントは・・・

『ほめてあげること』

但し、ほめ方にもポイントがあって、結果(知性)ではなく、プロセス(努力)をほめることが大切。成績や結果にフォーカスしてほめると、それをキープするためにそれ以上のチャレンジに臆病になってしまう可能性が高い。努力をしたこと、努力を継続することが素晴らしいというインプットをしていくことが大切。

 

そんな講演内容でした。講演時間が限られていたので、おそらく瀧先生が伝えたい内容のダイジェスト版になっていたとは思うのですが、あらためて段階的成長ポイントに合わせた適時適正な大人のアプローチが大切だなと再確認させられる時間となりました。

その後は、三屋さんと瀧先生の対談タイムとなったのですが、その中で印象に残って自分がメモをした内容を以下に整理しておきたいと思います。

『運動神経』=「リズム感」+「模倣の力」

模倣をすると言ってもある一定の段階になると、それも限界性がでてくるので、そこからのオリジナリティへの進化へつなげていけるか否かでその人の成長レベルが決まっていく。そこで大切なのは・・・

『メタ認知』

メタ認知とは、自分自身を一段上から見る力。今自分がやっていることや取り組んでいる内容の有効性を検証する力が求められる。自分で自発的に考えて、工夫する力が必要であり、意図的なトレーニングができているかどうかが重要である。

『共感力』は、言葉ではない表情や態度や雰囲気の察知など、ノンバーバルコミュニケーションの機会に培われる割合が高い。そのためには以下の2つをすることが効果的である。

①直接&リアルな会話を増やす

②本を読む

本を読むことで、他の人の人生の追体験をしながら、そこに思いを馳せる機会が多い方が共感性が育まれる。夜寝る前に、親子で読書することを習慣化すると効果的(10分程度で構わない)

今までの日本人の教育特性の中で、画一性や均一性といった視点では日本人は優秀かもしれない。しかし、フリーな時間を与えられたときに、自主的に考えて効果的で有効性のある活動を自らできるかという視点においてはあまり得意ではないように感じている。

例えば、ヨーロッパなどのスポーツ選手にとって、試合前の準備は自分でやるものだという自覚があり、画一的で均一的なストレットや体操などは嫌う傾向がある。個々の特性や状態を自分で把握して、自分にとってベストな準備をするのが当たり前という感覚を持っている。つまり、これからは・・・

『フリータイムにおけるセルフプロデュース力』が求められていく。

頭では良いと思ってもなかなか行動につなげられないジレンマを抱えている人も多いと思うが、そこに影響を与えているのが・・・

『現状維持バイアス』

どうしても、人間は無意識レベルで今までのやり方やスタイルを維持しようというバイアスがかかってしまう生き物である。そこを打破するためのポイントは、”スモールステップ法の活用”

習慣は2ヵ月で作られるので、小さくてもよいから自分が簡単にできる範囲やレベルでスタートして、それを2ヵ月程度継続することが大切。そうすると、そのタイミングで現状維持バイアスがかかって、習慣化しやすい状態になっている。

『”ありがとう”は人を幸せにする言葉』

特に家族などの身近な人に対して、ありがとうの一言を省いてしまう人が多いが、身近な人だからこそ、ありがとうを言うようにしたほうがそこから幸せが発生しやすい。

すべての内容をメモしたわけではないですが、個人的にスタディーポイントだと感じた内容を整理させていただきました。共感する部分やあらたな学びにつながる部分など、2時間という限られた時間の中で、かなりの重要ポイントが圧縮された講演会だったと思います。

これらの内容はもっと多くの方々に伝わるといいなと思い、今回このブログでご紹介させてもらいました。でもこれはあくまでもブログ記事ですから、一番効果的な学びは、リアルに講演会に参加することですよね。

実は、この講演会は定期的に開催する予定になっているらしいので、次の講演会の日程と内容が決まりましたら、このブログでもご紹介したいと思っています。

『子どもの未来はもう始まっている』

小さいときにやっておけばよかったと、自分の子どもが大人になったときに思わないようにしてあげたいなと思いますが、なかなか完璧にいかないのも現実。でも、人生を豊かにハッピーに過ごしていくために、幼児期がどれだけ大切で何がポイントなのかを知っているのと、まったく無知なのでは大違いだなと思います。

そのあたりの更なる深掘りをするために、瀧先生の著書を購入して学びを深めたいなと・・・

今回とても学びの多い講演会にご招待いただいたことに感謝です!!

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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