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接点の質で大きく印象は変わる ~一瞬一瞬の接点の積み重ねの大切さ~

『やっぱりさ~ どんなに幼稚園の先生たちが素敵だったとしても、外部からまず問い合わせするのは電話だし、何もわからない不安なママからしたら事務の人の対応って大事だよね!! 結構事務の対応イマイチなことが多い』

いきなり、そんなコメントからスタートしてみましたが、この内容はつい最近、私の妹からLINEで届いたリアルボイスです。

自分の妹はまさに今、年中の双子の子どもを幼稚園に通わしているママなのですが、先日、新築のマンションを購入してすぐに引越すわけではないのですが、新年度のタイミングでは引越す予定なので、只今子ども達の転園先の園に問い合わせをしているところなんです。

新居の一番近くにある候補先となるA園に連絡したところ、年長からの転園は受け付けていないとなんだか冷たくあしらわれたらしく、幼稚園の経営コンサルタントでもある兄に憤りの連絡がきました。

なぜ、年長からの転園を受け付けていないのかという理由もちゃんと説明してくれないし、なんだか冷たい対応だし・・・むかついた!!という内容。

兄としては、少なくとも人数的に定員オーバーなのか、それともルール的なものがあって受け入れることがでいないのかをちゃんと説明すべきだよね。事務スタッフのレベルはイマイチだな~と返信。

そしたらしばらくタイムラグがあって・・・

むかついたからもう1回電話して聞いてみた!!年長からはきびしいからルール的に取らないということらしい。きびしいってなんやねん!!ほんと、こっちから願い下げじゃって思った対応。おそらく英語とかについていけないでしょうって言われている気がして、気分が悪い。

と更に怒りが倍増した返信が。

すかざず兄は、まあご縁がなかったと思うしかないでしょ。きびしいからとだけ言われて納得できる人はいないだろうし説明する上での言葉のセレクトが間違っているよな。残念。次の候補先を探した方がいいよ。と返答。

そしたらしばらくタイムラグがあって・・・

次に電話したB幼稚園は、電話したら素敵な対応でした~

と最初に電話した園との大きな違いがあったようで、ちょっと安心したようでした。おそらく転園先はB幼稚園になることでしょう。

まあ、身内の事例ですが、日々このようなことが、各園で起こっているということ。

『接点の質で大きく印象が変わる』

『接点の質を大事にして高める努力をしていく』

私が園のコンサルティング現場でちょこちょこ口にするフレーズです。それは、今お伝えしたように事務スタッフの数分の電話対応で上記のようなことが起こるからに他なりません。

私の妹にとっては、おそらく一生、そのA園の印象は悪い印象のままでしょう。今回は、事務スタッフの電話対応のレベルが大きな要因です。もちろん、私の妹が直接見学にその園に行く前の出来事なので、現場の先生も園全体の雰囲気も肌で感じていないわけですが・・・もしかしたらそこには素敵な先生がたくさんいて、素敵な園の風景が実際にはあるかもしれません。でも、すでに「こっちから願い下げ」という心理状態になってしまったら、見学に行くステージは絶対に訪れないわけです。

更に個人的に残念なのは、そのA園のトップである園長先生は私が古くから知っている園長先生。勉強熱心でよくセミナーなどにも参加されている方という印象を持っていたので・・・

『トップの思考と現場最前線の連動の難しさ』がここにあるわけです。

園長としてはおそらく、接点を大切にするカルチャーは作ろうとされてきているとは思うのですが、でも現実的に私の妹のように感じてしまったママが存在する。そして少なからず、その時点での園の評判は下がっているわけですよね。この一瞬一瞬の接点の積み重ねで差がついているということです。

それを、全体、全員が理解して高いレベルで実践できている園もあればそうでない園もある。どちらが多いのかと言えば、後者のほうが圧倒的に多いわけですよね。もちろん、経営コンサルタントとしては前者の園づくりに向けたサポート&アドバイスを日々していることになります。

現場の接点の不具合が発生していることに鈍感な園と敏感な園があるわけで、その差はトップ&リーダーの差だとお伝えしています。

これは私の言葉なのですが、現場のちょっとした不具合を『ほころび』と呼んでいます。どんな組織や人でも日々の中にちょっとしたほころびがでてしまう瞬間があるわけですが、そこに誰も気づかないのか、ちゃんと管理者が気づいて指摘して起動修正し続けているのか、これがチームマネジメントの差異となります。

現場では実は、ほころびを自分自身発生させていることに気づかずにやっている人が多い。おそらく先ほどの認定こども園の事務スタッフも自分がそこまで人を憤らせる発言をしていることには気づいていないと思うのです。だから本人には悪気はない。だから、本人に気づいてもらうようにまわりの誰かが指摘しないと、そのままその対応をやり続けてしまう。そうすると毎日そのようなほころびが発生して、やがて大きなほころびとなり、クレームや地域における悪い口コミに直結する原因になっていく。

だから、小さなほころびの段階で軌道修正をタイムリーでしていけるかが大切なんですよね。そのほころびに気づかないようなトップ&リーダーでは、あらゆる場面で接点の質の高いチームを作りあげることは難しいでしょう。日々、ほころびだらけのままとなるでしょう。

そして、世の中が厳しいのは、いくらその他大勢の先生やスタッフの印象がよかろうと、その本人と直接接点をとった人の印象で決まってしまうということ。そして挽回も難しいということ。そんなことをお伝えする上で、とてもわかりやすい事例だと思い、今日は身内ネタを披露させていただきました。

ちなみに、兄としても少々気になったので、専門コンサルタントが手元にもっているデータからリサーチをして、B幼稚園は、少子化のご時世の中、10年間で70名程度園児数が増えている。ホームページなどもチェックするととてもわかりやすく、ハイセンスに構築されている。そして、妹が直接感じた、接点の質がA園とは比較にならないほどよかったという事実。

やはり、うまくいっている園にはちゃんと要因があるようです。あらゆる接点の質をハイレベルにしていくこと。とても大事なことだと思います。もちろん、園だけではなく、どんな組織やチームや企業でもまったく同じことが言えるでしょう。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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