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学習と成長のポイントは「分類と比較」のレベルアップである!!

6月に入り、もうすぐ梅雨の季節ですね。

最近、少々バタバタしていたので、ブログ更新が久しぶりになってしまいました。

学ぶとは? 成長するとは?

という問いかけに対して、その人なりの見解や考え方があると思いますが、特に組織やチームのトップ&リーダーというポジションの人たちは、それを言語化して、自分のまわりにいる人たちにわかりやすく伝達することが必要とされます。もちろん、その必要性や目的も含めて。

私も、研修や講演会の講師、経営コンサルタントやパーソナルコーチとしての活動の中で、上記が求められるシーンは多いほうですかね。

ということで、今日は自分なりの1つの見解をお伝えして、頭を整理しておこうと思います。

そこで今回のキーフレーズは「分類と比較」という言葉

最近、個人的にこの力の差で大きく人生が変わるのではないかと考えさせられることが多い。つまり、その力の差が学びと成長の差に大きく影響していると感じています。

学習・成長とは「分類と比較」のレベルアップである!!

これは、個人的に講義や研修で使っている言葉です。つまり・・・

『人間は、世の中のあらゆるコトやモノを分類する力、そしてそのレベルを比較する力を体得することで正しい判断や行動や言動ができるようになっていく。』

このベースになっているヒントをいただいたのは、あの林修先生。林修先生がテレビで語っていたのですが、

考える力をつけるには何をしたらよいのか??

『類比 対比 因果』

この3つの考え方でいろいろなモノゴトを思考し続けることが重要だと話していました。これに関しては、私も本当にそう思います。

類比とは、分類すること。

ある規則に基づいて、世の中や自分のまわりにあるものをグルーピングすること。

対比とは、比較すること。

各々のグループにはどのような違いや共通の特徴があるのかを正確に認識すること。

因果とは、原因と結果をつなぎあわせること。

うまくいく理由とうまくいかない理由を分析して明確化すること。

ごく簡単に言うと、そんなふうに自分では解釈をしています。

自分もこれまで、コンサルタントとして何をしてきたかと言えば、日々、”類比・対比・因果”を考えて、自分の中で、一定のルール作りをしてきたと思っています。

10年間在籍していた船井総研では、これを『ルール化』と言っていました。

成功モデル、失敗モデルをこれでもかというくらい見て、成功している理由と失敗している理由を自分の中でルール化すること。それができなければ専門コンサルタントにはなれないと・・・

例えば、私の専門分野でもある幼稚園(認定こども園)や保育園を、何百も見て「類比・対比・因果」を繰り返してきたからこそ、ある程度直感で、その園の状態を判断できるようになったと言えます。専門家という人達は、皆さんそういうプロセスを磨き込んできた人でしょうね。

では、「分類する力」「比較する力」をつけるためには、どうすればよいのか??

そのためには、自分の知らない世界やあらゆるモノ・コトにたくさん触れたり、体験したりする中で自分の知識や知見を増やすことがまず必要でしょう。つまり、ちっぽけな自分を自覚して、人生の限られた時間でどれだけ多くの知らない情報を吸収できるかに挑戦しているかということでしょうか・・・

私は前職の上司に、そのために3つのメッセージをもらいました。

 ①人に会いなさい ②本を読みなさい ③旅をしなさい

今になって思うのは、世の中のあらゆることをしっかり「分類する力」「対比する力」をつけるために必要な行為を教えてもらっていたのだと思います。シンプルだけど深いメッセージですよね!! 

例えば、海外に旅することで、日本の良さや悪さを再確認するきっかけになることは誰もが体験していることだと思います。これこそ分類する力(視点)が旅という行為によって身について行くわかりやすい事例かと思われます。

そして、限られた時間の中で自分ですべて体験することはできないので、変わりに体験した人から話を聞いたり、そのエッセンスが整理されている本を読むという代替行為でカバーするという方法も重要ですよというメッセージだと思います。セミナーや研修を受ける行為も同じ理屈だと考えます。

このように、自分の感覚や思い込みとのギャップを体感することが大切であり、そのギャップを知ることで、「分類と比較」の感度や力量を磨いていくことが学習行為であり、それが成長というものなのかなと。つまり、それは、世の中や社会全体の中の個としての『ポジショニングを知る』ということになるのでしょう。

自分が今、社会人としてどのレベルでどんなステージに存在しているのか?

自分が身を置いている環境は全体と比較したときにどんなレベルの環境なのか?

そんなポジショニングをある程度的確にわかっている人とそうでない人では日々の考え方や未来への判断に差がでてしまうのは当然でしょうね。

ソクラテスが『無知の知』という言葉を残していますが、まさに、そういうメッセージだと個人的には捉えています。

10年くらい前に、経済・金融業界で活躍する日本のトップレベルの方とお話するチャンスがありました。近未来を予見して正しい判断をするためにどうやって情報収集しているのですか?
ポイントを教えてください。と質問をした際に教えてもらったのは・・・

「対極を知りなさい」

という言葉。同じことを見てもどう捉えるか、見解は人それぞれであり、保守的な視点の人もいれば、革新的な視点の人もいる、悲観的な視点、楽観的な視点・・・

ビジネスという世界でも、めちゃくちゃ繁盛しているお店もあれば、ほとんどお客様が入っていないジリ貧のお店も存在する。同じビジネスフォーマットでもそのような現象が発生している場合もある。なんでそんなことが発生しているのか?そこを紐解いていくところに大きな学びと成長のチャンスがあるんですよね。だって、その因果関係がわかれば、自分がジリ貧にならないような心がけと準備ができるわけですから。

つまり、対極を知るということは、分類の幅を知りなさいということ。

分類した上でそれと同時に比較するということをしないとあまり意味がないかなと・・・
分類する、そしてそれをレべリングする。この連動性が大切。

例えば、先日コンサルティング現場で、新人さんの文章力についての相談がありました。そこで、私が思ったのは、その新人さんの状態はおそらく高品質の文章と低品質の文章を見極めることもできない状態なのかなと・・・

文章表現や伝達方式にはいろいろなやり方(分類)があるけれど、そのやり方は人によって様々・・・その中でベストモデルはどんなやり方かがわかっている人は、それをある程度真似ることで、上手に文章が書ける。しかし、ベストモデルが自分の中でわからない状態の人は、何をどう真似たらいいのかもわからない・・・そこで先輩に以下のように言われてしまう。

「なんであなたははそんなこともできないの??」

だって、分類と比較ができていないから当然無理ですよね。そこを見抜いてあげるのも上司やリーダーの役割でしょうね。見抜いていない人ほど、上記のような言動になる傾向あり。つまり、その新人さんは、何がベターな文章でバッドな文章かを判断できていない。だから自分の目指すべき方向が定まらずモヤモヤしながら頑張っている状態。俗にいう

『何がわからないかがわからない状態』

それは、自分が置かれている状況の中で、ちゃんと『類比・対比・因果』ができていない状態とも言うことができるでしょう。だとしたら、類比と対比のフェーズから少しサポートしてあげることが必要ですよね。

分類と比較の力は連動することで更なる効果を発揮する。何も文章力だけではなく、日常のあらゆる行為や仕事内容にすべて当てはまるのではないでしょうか。スポーツの世界でも全く一緒。

最近は、わが子がサッカーを習いだして、連れて行ったときには、プチコーチみたいなことをさせてもらっていますが、伸びる子は、まわりの先輩たちやうまい選手が誰で、その子と自分は何が違うのか?だから自分はどんな練習をしていくべきなのか?という脳みその構造になっている。幼い脳みその中にもちゃんとロジックが成立している。

そういう構造にない子ど達がいたらコーチとしては、コミュニケーションを通じて、そういう構造へ誘導していくことが必要だと思いながら、関わっています。

上手い選手と自分の現状とのギャップを埋めるための練習を自分で理解しながら、取り組めている子どもは時間の経過とともに確実に伸びていきます。

日々のトレーニングや練習という時間の使い方が「分類と比較」のレベルアップの継続性になっていることが大切。

前職では、「量は質に転化する」という言葉で教えてもらいました。
仕事量をたくさん経験する中で「分類と比較」のレベルが上がること⇒仕事の質が上がるという意味。ということは、ただ単純に量をこなしているだけではよろしくないという意味でもあります。

「分類と比較」のレベルアップこそ、人が一生やり続けるべき重要な行為だと思います。そして注意すべきは、時代の流れの中で常に分類と比較のブラッシュアップをしていかないと、ひと昔前の分類と比較での判断になってしまうということ。そうなると、昔うまくいっていたのに、なんだかうまくいかないとなってしまう。

組織マネジメントの視点で考えれば、組織内の「分類と比較」のレベルを揃えること、そしてそれをレベルアップしていくこと=組織力アップなのだと思っています。

自分も更に質を高められるように日々を研ぎ澄ましていきたいですね~ 実は、このブログを書くこともその質を高める効果があると思って継続しています。 

皆さんも日々の無意識の中で自然とご自身がやっている『分類と比較』に少し意識をフォーカスしてみる。その感度をもっともっと磨き込んでいこうとモードを進化させる。そうすることでまた違った感覚で世の中や日常のシーンを捉えることができるかもしれませんね。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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