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拒否・抵抗・否定の本質は??~独りよがりの正義感が招く末路~

前々回のブログで、マクロの善という言葉をお伝えしましたが・・・

いろいろな方に遭遇してきた中で、ミクロ的思考から抜け出せず、あらゆる変化に抵抗したり拒否したり否定したりすることが日常化してしまっている人も一部存在しますよね。

特に自分自身が常日頃から厄介だな感じている人達の共通項は・・・

『独りよがりの正義感を振りかざし、一歩も引こうとしない人』

コンサルティングの現場では、過去から今までを分析して、より良い未来を作り出すために、今まではそれでも通用してきたこと、その組織内では、まかり通ってきてしまったことを、変えていく必要があると提言することがしばしばあります。

そんなときに、冷静に素直に変革の必要性を受け入れてくれる方もいれば、どうしても、今までの自分達を正当化するために? 頑なに抵抗、拒否、否定する方もいます。

もちろん、先日もお伝えしたように経営陣の立場と現場で働く方々の立場は違うので意見や感覚の違いはあります。しかし、それぞれの想いや優先順位を完璧に満たすことができる方策なんてまずありません。 

誰かにとってはちょっとマイナスだったり、ちょっとプラスだったり・・・つまり、『今求められているマクロの善は何なのか?』とあらゆることを想定しながら熟考した上で専門家として第三者的立ち位置から提言をしているわけです。

数年前、ある組織において、そこで働く人たちの給与水準が業界のスタンダードから逸脱している現状があり、その課題にアプローチしないと、最終的には運営破綻するという実態が判明。数字的には単体の事業で見ると赤字の状態が何年も続いています。でも、法人全体でなんとかカバーしているから成立しているという状態。

故に、まずは急に業界平均にするのは現実的ではないので、ある一定レベルの調整をするということになり、それを現場の人たちにお伝えすると・・・

そこで、ものすごい剣幕で変化を拒む幹部クラスの人が。

ある程度は想定していたことですが、現実的にはその想定をはるかに上回る状況にその場は混乱・・・残念ながら話はしばらく平行線。

もちろん、経営陣の課題認識と改革がかなり後手後手だったことも大きな問題。現場にとってはとてもネガティブなことかもしれませんが・・・先日お伝えしたように、多面的に、俯瞰的に、中長期的に考えたら、そこの変革をいままでしてこなかったことが、大きな問題であることは真実ですし、自分達にとって都合の良い部分だけ変革したくないなんてのは、完全なミクロ視点なんですよね~。

経営者として言わせてもらうと、赤字が何年も続いているのにほとんどの人が給与を平均以上もらっいていることが、まずナンセンスだと思います。論理的には考えられないと思う方多いでしょうが、実際にはこうなっている組織がまあまあ存在するのも事実。

そのリーダーは、自分なりの正義感があって、抵抗しているのかもしれませんが、第三者として見ていると、それはまさに・・・

『独りよがりの正義感』としか思えませんでした。

そういう人に限って、よく使うフレーズが『皆がそう言っている』『皆がそう思っている』というもの。そして、ちゃんと全体で確認してみると皆がそう言っているわけではないし、思っているわけでもないことがほとんど。

特にこのケースのように、リーダークラスが冷静さを欠いて、感情的になって激しい抵抗行動をしてしまうと、その他大勢の人はそこにとりあえず乗っかっているふうにするしかないというのが本音ではないでしょうか。

もちろん、組織内には1つの現象に対していろいろな意見や感覚が入り混じっているでしょうから、本当にそう思っている人もいれば、そこまで抵抗しなくても・・・なんて思っている人もちらほらいるのが現実かなと思います。(現場の数人からそういう意見を聞きましたからね)

『独りよがりの正義感』が更にエスカレートして終息していかない場合、どんな結末が待っているのか?

その人はまわりの人たちから ”ちょっと浮いた存在” になっていく。

そんなパターンが多いような気がします。

でも、当の本人は、皆にとっての正義の味方だと思い込んでやっているわけですから、まさか自分がそう思われているなんて微塵も思っていない・・・だから、更にエスカレートして更に浮いた存在になっていく。

そんな人に遭遇したときに、思うことは・・・

・相手の立場や自分が置かれている状況に対する想像力や認識力の欠如

・自分が正義の味方だと思い込んでいるただの自己陶酔

・本質とちょっとずれている使命感

・変わること、変えることに対する恐れと不安の強さ

・無意識レベルでの劣等感の蓄積

・その人以外にとっては無意味なプライドの誇示

そんなことを感じてしまいますね。一言で表現すると『本当は弱い人』なんだろうなと・・・だから、強くあろうと威勢を張る行為が本人的には必要で、それがひねくれて、独りよがりの方向に進んでしまっているという現象なのかなと。

ある人にとってネガティブなモノゴトが起こったり、理想のイメージには反する事象が発生したりしたときの、当事者がとる反応や態度はその人の器や資質そのものを表す指標になる

と思っています。

柔軟性を持って、マクロの善を理解して、自己変革、組織変革に前向きに舵をとれる人なのか、抵抗し続けることが正義だと思って独りよがりのあまり効果的ではないパワーを使っていくのか・・・そこで本性が見え隠れすることが多い。

残念ながら、今回の事例では後者の本性がカタチとなって表れたということでしょう。

組織のリーダーであれば・・・

まず現状を受け入れた上で、必要な変化を推進し、近い未来へのより良き改革に向けて率先して手本となりながらチームを導き、業績が回復したあかつきには、全体の給与水準をまた元に戻せるようにしたい。

そんなイメージを持ちながら未来に前進してほしいものですが、『独りよがりの正義感に酔っている状態』では、そういう変革&改革の前向きなストーリーがもちろん描けない。

その人が、正義の味方だと思い込んでやっていることは、

『ミクロの善であっても、マクロの悪でしかない』

それこそ、独りよがりの自己陶酔でしかない。でもそんなことが、今日もどこかの場面や環境でけっこう起こっているんだろうなと思うわけです。皆さんもそんなシーンや人に遭遇したことないでしょうか??

そういう人に遭遇すると、ちょっと厄介な人だなと単純に思います。そのネガティブパワーは、何のためのどこに向かうものなのか??冷静に考えたらやっていることが得策ではないとわかると思うんですけどね・・・

でも、一度そういうスタンスで相手にアプローチしてしまったから薄々自分でもこれはあまり良くない流れかもなと思っても自分自身から引けなくなる。だから、誰かを仲間に無理くり巻き込もうとする・・・厄介な人&弱い人の特徴ですかね。

前々回の繰り返しになるかもしれませんが、多面的に俯瞰的に中長期的に『マクロの善を意識する』ことで、時間の質は高まっていくでしょうし、判断力も磨かれていくと思いますね。

自分としても反面教師ではないですが、『独りよがりの正義感』を振りかざして気づいたら、浮いている存在、そして厄介な人だと思われる存在にならないように気を付けたいと思います。皆さんも自分がその流れに陥らないように気を付けて下さい。誰も得をしませんので・・・

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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