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売上&業績アップのポイントシリーズ ~顧客構造の改善とファンづくりの連動①~

今日は、久しぶりの『売上&業績アップのポイントシリーズ』

最近は、自己啓発的視点やマネジメント系の話題が多くなっていたので、たまには、経営コンサルタントとしての現場実務も踏まえた売上&業績アップのポイントや事例をお伝えしようかなと。

キーテーマは『顧客構造の改善とファン作りの連動』

基本的に上記のテーマに対して、具体的な取り組みを的確に進められている会社や組織は売上や業績アップは良い状態を維持することができる。しかし、なかなか的確に進めるということが難しいのも現実。

こちらのシートは、実際に弊社CLPがコンサルティングをさせてもらっている中小企業の店長レベルの方々を対象にした研修会で活用させていただいたもの。(関東で5拠点展開されている売上規模60億円程度の会社)

タイムリーな事例で言えば、ビッグモーターではないですが、積み上げてきた顧客信頼が失墜して既存客がどんどん離脱していくパターンが一番悪い傾向というお話。そういう会社は業績がなかなか上がらないということでもあります。

上記にも書いてありますが・・・ビジネスのあるべき姿としては

『既存客がファン化することで、発生する紹介新規・口コミ発生の構造を創り出していく』

ことが重要です。

離脱する既存客を穴埋めしようとして、新規客を獲得しなければ・・・となりがちなのですが、離脱する原因を明確にして、今いるお客様の自店や自分に対するファン度を高めていくことのほうが断然先決ですよ~ということですね。だって、離脱原因が解決されなければ、新規を獲得しても維持できないという負のスパイラルを繰り返すことになりますので。

以外と日々の営業活動の中で、既存客が自社の売上や業績にどれだけ貢献しているかを数値化できていない組織はけっこう多い。まあ数値化してみると、自社や自店にとって一番大切にしなければならない層のお客様が明確になります。しかし、いつの間にかそのVIP客が離脱していることがある。ある意味、それはけっこうな事件なのですが、そこに鈍感な組織はビジネスの本質的な部分に対する思考が摩耗していると言わざるを得ません。

つまり、以下の売上&業績アップのための基本プロセスが確立されているところと、まったくできていないところが存在するということですね。

①『顧客データを分析する』

②『顧客ランク別のアプローチ強化』(顧客構造の改善)

③『既存客全体のファン化推進』

お客様をファンにするという言葉はわかっていても、具体的に何をどのように進めていくかがイメージできない、プランニングできない幹部やマネージャーや店長クラスの方も多いので、研修などで進め方をレクチャーしていくわけです。

私がコンサルティングする場合は、上記①②③と進めていただくことが基本フローになるので、

『自社や自店のお客様を理解する』ところからがスタート!!

逆に言えば、お客様のことをあまり理解しないで、なんとなく販売活動をしている人がけっこういることも事実。

まあ、いろいろな分析手法がありますが、よく活用されているのはRFM分析という手法ですかね。

①時期(Recency)・・・最も近い購入(接点)日は?

②頻度(Frequency)・・・購入(接点)の回数は?

③金額(Monetary)・・・購入金額(売上)の総額は?

この3軸で顧客をポジショニングすることで、顧客をランク分けする。普通の会社ならこの分析はしていると思いますが、タイムリーに更新されて最新版になっていないところが多いのかなと思います。上記の会社も長い歴史の中で蓄積された顧客データが36000件あったのですが、やはりタイムリーに更新されておらず、最新版を構築するところからスタートしましたからね。

ある程度、顧客データの分析が最新版に更新されたら・・・

この会社の場合は、店長に販売強化ストーリーを作成してもらってそれを実行するという流れで進めていきました。

1か月半を1タームとして、店長が顧客ランクの中からファン化するためのターゲット層を抽出して、そのターゲットニーズを深堀して、販売商品やサービスを決定し、具体的なアプローチ方法も決めて、実行する。もちろんターゲットにこの商品やサービスを販売していくためのトークスクリプトなども作成して全体での商談スキルを高めることも同時に行っていきます。もちろん、その販売強化ストーリーを作成するときに相談にのったり、アドバイスもさせていただきました。

これが、まさに『顧客ランク別アプローチ』(顧客構造の改善)ステージですよね。

このステージも目的は、顧客のランクアップを図り、よりVIP客に全体を近づけていくこと。つまり、自社や自店や自分へのファン度をどれだけ高めていけるかへのチャレンジステージです。そのポイントを全体にマインドセットすることもこのステージでは重要ポイントです。

目的やねらいがちゃんと共有されていないと、現場末端ではただのめんどくさい顧客アプローチになってしまうので・・・

そのように顧客構造の改善ステージを1年間丁寧に進めていただいた結果としては、もちろん業績アップを実現することができました。売上はコロナの影響などもあって微増にとどまりましたが、なんと、1商品あたりの利益が2倍になりました!!

今回は業績アップの中でも特に、お客様との信頼関係を更に深めて、ファン度を高めていくことで、値引きをしなくても喜んで購入してくれるスタイルへの転換をねらってのコンサルティングでしたので、ある意味、そのねらいもしっかり実現できた事例になったのかなと思います。

まあ、上記の流れを丁寧に真剣に取り組めば、ほどんどの会社は業績アップすると思います。もちろんこれを力強く推進していけるリーダーがいることも条件になりますが・・・

ある意味、今までは労働集約型で、労働時間も含めてブラックに近い職場環境でしたので、今までの半分の販売数で同じ利益を出せるようになったことは、大きな働き方改革を実現したといっても過言ではないでしょう。

まあ、こうやって書いてみると、当たり前のことを当たり前に丁寧に全体でやったら、ちゃんと成果が出た。というお話なのですが、日々の忙しさの中で、業務がルーティン化&マンネリ化してしまって、その当たり前のことがおろそかになっている企業や組織は少なくないと思いますね。もしくは過去の栄光を今でも引きずっているから、既存客がどんどん離脱していっているケースもよくありますね。

『顧客構造の改善とファン作りの連動』

今回はある会社の改革事例で上記のポイントをお伝えしましたが、これはお客様に商品やサービスを販売している会社や組織であれば、すべてに当てはまる売上&業績アップのポイントになりますので、ぜひご参考になれば幸いです。

また、上記以外の顧客分析の切り口での業績アップ方法もありますので、また近いタイミングで発信できればと思っています。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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