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幼稚園の生き残り戦略 ~マーケットサイズ付加&ライフタイムバリュー&商圏拡大の方法~

おはようございます。

少々ブログ更新が滞ってしまいました・・・

というのも週末は子どものサッカーチームのちょっとしたイベントにパパコーチとして参加。子ども達が学年混合になってチーム編成をして試合をする合間に、パパ&コーチ陣で行う試合があって、1久しぶりにある程度の運動量でサッカーをしましたね。(15分×3試合)もちろんカラダは以前のように動きませんが、皆さんパパ世代なので、それはそれでエンジョイサッカーになりました。ということでその日は疲労困憊でブログ更新できず。

そして、月曜日~火曜日にかけて1泊2日で長崎に出張。

現在、園舎建て替え真っ最中の認定こども園へのコンサルティング訪問。年間3回の訪問コンサルと3回のオンラインコンサルというパッケージで今年度はお手伝いしております。

初日の夜は園長先生と食事に・・・

平日の長崎の中心地、中華街でさえも夜の8時には店がしまってしまうようです。だから人がたくさんいてにぎわっている雰囲気はぜんぜんなかったですね~

今回、園長先生が予約してくれたのは、長崎の繁華街でもある『思案橋横丁』にある

『Le Comptoir De Genereux(ル・コントワール・ド・ジェネルー)』

という隠れ家的なフレンチのお店。人気店らしく園長先生もご自身でのリサーチも兼ねて予約してくれました。ということで、久しぶりのグルメ画像をどうぞ。

コース料理のすべてを撮影してはいませんが、写真でもおそらく伝わるように丁寧な仕上げで、素材と調理方法へのこだわりを料理長がカウンター越しに説明してくれるとても雰囲気が良いお店。もちろん、その味も素晴らしく、ハイレベルでしたね~。

フレンチと和の融合というテイストで、当日は我々の貸し切り状態だったのでとても満足度の高い心地よい時間になりました。週末は予約が取れないほどの人気店だというのもうなずけます。

さて、長崎エリアもその他多くのエリアと同じように、子どもの数が減っていて、どこの幼稚園もこども園も以前のような園児数を維持していくのは大変な状況。

長崎県では全体の70%程度の私立幼稚園が認定こども園になっているわけですが、その中での競争も激しい中でどうやって地域一番園を維持していくのか?

弊社CLPはそこに向かっていくためのコンサルティングを求められているわけですが、新園舎建て替えをうまく活用しながら、トータルブランディングを進めていくことになります。

今回、園長先生と主にお話ししたのは、

・新園舎建て替えとともに、既存のホームページを全面リニューアル

・施設内での「児童発達支援事業」の開設

・サテライト施設運営への方向性検討(中期的戦略)などなど

もちろん上記以外にも、組織マネジメントの視点で幹部メンバーとの打ち合わせや、現場の先生達の個人面談(セッション・パーソナルコーチング)なども行っています。

マーケテイング的に、園が立地してる周辺エリアの子どもの数は最盛期のおおよそ半分まで減少している。そんな状況の中で、マーケティング的な視点として私は重視しているのは

『マーケットサイズ付加』という視点

例えば、コンビニがわかりやすいと思うのですが、継続的にマーケットサイズ付加をすることで、1店舗あたりの業績アップ、利益率アップを図ってきているわかりやすい事例と言えるでしょう。

昔はお酒もなかったですし、薬もなかったですし、ATMもなかったですし、コーヒーマシンもなかったですし・・・それに加えて、休憩や食事をするスペースがある店舗も増えています。そうやって、一回の来店における客単価をアップする工夫と努力をしてきています。1回の来店で1人のお客様が使う金額が2倍になれば、単純にそれだけで売上は2倍になりますからね。

『今の利用者の潜在的なニーズを掘り起こして、それを足し算していくことで、業績へのテコ入れをしていく』

という発想。

そこで、今、子育て支援ニーズにおけるマーケットサイズ付加として私が注目しているのが『児童発達支援事業』ということになります。子ども達の中でグレーと言われる層の割合が確実に増えてきているというのは幼児教育の現場に接している人であればだれもが実感していること。

でも、その子ども達に対する、支援体制がまだまだ整備されていない。加配というシステムはあれど、そこに携わる人は、療育の専門家でもなく、その人の給与面に関しても法人で持ち出しているというところがほとんど。整備が不十分な状態が継続すると、現場には疲弊感が・・・

だからこそ、その中途半端でベターでもベストでも状態を、本来のあるべき姿にいち早く進化させるための方向性が園が直接、児童発達支援事業者になること。

その園では、行政に相談したところ、新園舎の中でこの事業を進めてOKというお話しをいただいております。この園舎内運営スタイルは、全国的にもまだまだ事例が少ない、もちろん長崎では初モデルとなります。私と園長先生の共通見解としては、将来的にこのモデルは地域のスタンダードモデルになっていくと予想しているので、その先駆者メリットというものも期待できますからね。

それに加えて、『ライフタイムバリュー』という発想も加えていくと更に効果的。

ライフタイムバリューの意味合いを簡単にお伝えすると、

『一人のお客様や利用者とスポット的なお付き合いではなく、長くお付き合いすることによって、トータル的に提供できる付加価値を高めて売上を最大化していく』

という考え方。

これを基盤として考えると、より低年齢からより高年齢までのお付き合いのスタイルをカタチにしていけるかということになります。故に、現行の制度で言えば、認定こども園化したほうがより低年齢からの整備ができますし、卒園してからのお付き合いでの課外教室や学童保育の充実などが検討されていくべきでしょう。

そして、更なるマーケティング視点が『商圏拡大』

認定こども園や幼稚園や保育園の課題の1つといいましょうか、当たり前なのですが、子どもが減ったからといって、すぐにその場を撤退して、たくさん子どもがいる場所に移転すればいいや・・・とはいきませんよね。学校法人という特性上、その土地は国に寄付してしまっているのですから。

でも、発想を少し転換すればその課題を突破できる方法はあります。例えば、最近の弊社の仕事内容で言うと、以前からお付き合いのある認定こども園が最寄り駅の駅前に、0歳・1歳・2歳児を対象にした認可保育園を開設しました。弊社CLPはその保育園の新規ホームページ制作と、認定こども園のホームページのリニューアルをお手伝いしました。

このスタイルを私は『サテライト施設展開』と言っています。

その認定こども園にとってのサテライト施設がまさに、認可保育園であって、連携施設として、2歳以降の受け皿がこども園になるという構造ですよね。

こうやって、今ある施設の商圏をサテライト施設展開によって、拡大させていくことで、既存の商圏の限界性を突破していくという発想になります。

ちなみに、今回の長崎のこども園の例で言えば、子どもが比較的多く住んでいる中心地からは、5キロ~6キロ程度離れている場所に立地しているので、今のスタイルのままだと中心地に住んでいる親子にとって、選択肢からは除外されてしまうのですが、サテライト施設をそこに展開することによって、選択肢に入れてくれるということ。

サテライト施設のパターンは、小規模保育園とか、児童発達支援施設にして、朝と夕方の子どものお迎え受け皿として機能させて、日中は子ども達を本園に連れていくというパターンも考えられますからね。

『うちもまわりはもう子どもがぜんぜんいないから・・・』

と昔から同じ運営スタイルの延長ラインの中でどうにも打ち手がなく悩んでいる園長先生も多いとは思うのですが、今お伝えしたように、以下の3つのマーケティング視点

『マーケットサイズ付加』

『ライフタイムバリュー』

『商圏拡大』

で、できる展開を考えていけば、更なる飛躍の方向性を見出せます。逆に言うと、上記の3つの視点で具体的な手を考えて運営モデルを進化させていかないと、地域の子どもの数が減っているわけですから経営を安定的に維持していくことなんてできないし、地域一番園としてのブランドを保つこともできないということですよね。

世の中のあらゆるビジネスを見ても、厳しいマーケット環境や競争環境の中で生き残ってきたところは、上記の視点をちゃんと理解して、運営モデルを変化&進化させてきたという事例がたくさんありますので、その事例から学んでいくことが大切です。

実は、自分の著書でも自社HPでも発信している園の未来戦略コンセプト

『地域の教育総合コミュニティ施設への進化』

簡単に言うと、上記3つの視点をベースに考えて、行きついたコンセプトなのです。だから、地域の教育総合コミュニティ施設化に向かうことは、勝ち残っていくための絶対戦略だと思っています。

子ども達がたくさんいた時代・・・そんな3つの視点なんて考慮する必要はありませんでした。でも時代が変わり、今のような状態になったとき、やはり旧態依然のままでは勝ち残れない。だったらどう変化・進化していけばよいのか??

その道標になるものがが上記3つの視点ではないかと考えています。これは歴史の中で生き残ってきたところが教えてくれているんだと思います。

今日は、出張先でのコンサルティング事例を通じて、私が園の活性化の方向性として基盤にしている考え方やマーケティング視点についてお伝えしてみました。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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