正論おバカ&完璧主義な人の勘違い?? ~人間は、正しいことを自分で気づいて、知って、実行したい~
- 2025.05.09
- CONSULTINGPERSONAL COACHINGMESSAGE
新緑が気持ちいい季節になりました。
職業柄、日々いろいろな人と出会いますし、教育の現場にいる時間が多い方なので、指導する側とされる側という関係の人たちに遭遇することもしばしば・・・
そんなときに思うことは・・・
『正論を振りかざせば人は変わるのだろうか??』ということ
たまに、相手に正論を強く振りかざす、もしくは押し付ける人がいますが、それで自分は人が良い方向に変革してくれるとはあまり思っていません。つまり、コンサルタントとしてそうなりすぎると危ないなと注意していることでもあります。
その前提にあるのは・・・
『人間は、正しいことを自分で気づいて、知って、実行したい』
という心理があるからです。
正論って、だいたい誰もがそうだったら理想だよな・・・とわかっていること。
だから、それを振りかざされると素直に聞けないんですよね。ある意味、「正しさって、むかつくときがある」・・・それが人間の心理です。だって、完璧な人間なんていないじゃないですか。
でも、正論を振りかざす人は、相手に完璧性を求めてしまう。だからそこにギャップが生じるわけです。
正論を振りかざすという行為自体が、まず上から目線だと人に感じられてしまうということ。
そして、正しいことだからこそ、その通り過ぎることだからこそ、相手の逃げ道を奪い、精神的に追いつめてしまうということ。
それを聞かされる立場の心理はこんな感じではないでしょうか・・・
「言いたいことはごもっともだけど、それができないときもあるでしょ~」
「それはそうだけど、もっと違う言い方はないのかな~」
「この人、いつも押しつけがましいんだよな」
「そういう自分は、ちゃんとできているのかよ」
「そんな高圧的で威圧的な言い方をして、自分のストレス発散してるだけじゃないの」
それが相手のためだと思って正論を振りかざせば振りかざすほど、実は、その人にとっていつも窮屈な存在となり、その繰り返しの中でだんだん嫌われていくという結果になっていくのでしょう。
組織における先輩と後輩、上司と部下、トツプ&リーダーとメンバーの間でこのような実態が起こっているけれど、その状況に気づけていない人もある一定数存在していますかね。
『良かれと思ってやっていることが、実は逆効果になっているパターンあるある』
また、もう一方の視点で考えてみると、そういう人は相手のためだと言っていたり、相手を思ってと言うのですが、実は、自分のためなんじゃないかな~なんて思うことがあります。
自分のまわりにいる人達に、正論を振りかざす機会が多い人の傾向と特徴は・・・
・プライドや自己顕示欲が強い
・なんらかのコンプレックスを持っている
・嫉妬深い
・相手に対して自分の優位性を高くしておきたい(優越感の維持)
・自分が正しいと思い込んでいる・思っていたい などなど
相手のために指導している、アドバイスしているという大義名分を通じて実は、上記の自己欲求を満たす行為を日々しているということに過ぎないのではないか・・・なんて第三者としてその人を観察しながら、ちょっと分析している自分がいるのは確かです。
例えば、私のお手伝いしている現場で働いている多くの人は女性です。性差的なことから言えば・・・
『女性は共感を求める傾向が強くて、男性は解決策を求める傾向が強い』
と言われています。だから、
女性に対する心理的キーワード=「聞いてほしい」「共感してほしい」
ということになります。そんな中で愚痴がでてくることも当然あるでしょう。
でも、正論おバカさんは・・・
『そこで、愚痴なんていっていたらダメだ!!』
『それを解決するためにはこうしたらいい、こうしないと良くならない!!』
なんてことを、相手のためだと思い込んでどんどん話していく。
正論おバカさんにとっては、気分もよくて、役に立とうと思ってやっている行為なんでしょうが、相手のニーズとズレているとは気づけていないんですよね。
そして、それが繰り返されると、聞いているふりをされるようになっていくでしょう。時間経過とともに相手にとって窮屈で、めんどくさい存在になっていく。
そんな状況が起こっていることにさえ、気づけないわけです。こんな状況こそ・・・
『正論を振りかざすだけでは人は変わらない』
という背景なんだと思っています。
だって、それで人が変わってくれたらそんな楽なことなないですよね。人を成長させる、人を良い方向に導くって、そんな簡単なことではないと実感しています。
でも、そういう人に限って、「あの子は、こちらがいつもアドバイスしてあげているのに、ぜんぜん成長しない」なんて言っているケースが多いと感じます。
その人にとっては正論なのかもしれませんが、それが絶対的に正しいとは限りませんし、相手にとってみれば、それは押し付けであって、その人のルールを押し付けられていると感じてしまう人もいるでしょう。
自分が正しいと思い込んでいる人に限って、マイルールの押し付けによって相手をコントロールしようとする傾向も高いような気がします。
まあ、まとめますと・・・
大切なことは、相手に正論を振りかざすことではなくて、
・その人が変わろうとするきっかけを与えること
・その人に変わる必要性を意識させること
・上記が成立した状況や環境下で、その場に適したアドバイスをすること
モノゴトには順序があるということですよね。そして、人の性質やそのときの状況&背景などによって、アドバイスの内容も変化するということですよね。
もちろん、正論を適時お伝えしていくことはとても重要なことだとは思っています。しかし、正論おバカさんになってはいけないとも思っています。この状況、これまで多くのコンサルティング現場で起こっていることなので、皆さんのまわりでも起きているだろうなと思ってお伝えしてみました。
明日から1泊2日で今年度第一弾ファミリーキャンプに行ってきます!!
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。
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