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子どもの脳をいかに育むか!! ~HQは夢を叶える能力・幼児教育の重要性~

今日は、東京で幼稚園を運営している学校法人の監事としての仕事でした。

監査報告を踏まえた情報交換の中で、あらためて幼稚園として『幼児教育の大切さ』を伝えていくことの重要性、時代の変化の中でも、ブレてはいかない信念の部分を園長先生とサポートメンバーが再確認する時間にもなりました。

そこで、今日はあらためて、幼児教育について以前学んだことを書きたいと思います。

脳科学のスペシャリストであり、ほんまでっかTVにも出演されていた澤口俊之先生の講演会で学んだエッセンスをシェアできたらと思います。

少し昔の話になるのですが、ある勉強会グループの計らいで、光栄にも澤口先生とダブル講師を担当させていただいたこともあるのですが、本質的な部分の話が自分の脳と心に響きました。

タイトルは・・・「子どもの脳をいかに育むか」

冒頭のメッセージは、
『一流大学を出て一流企業に入る若者の中にすぐにドロップアウトしたりニート化する人が激増中』という話。

澤口先生のリサーチでは新入社員の30~40%程度、厚生省の発表データでは12%という数値が算出されているとのこと。

それらの若者に共通している特徴的な傾向は「HQが低い」ということ!!

それでは、HQとは何なのか??
HQ(Humanity Quotient ) とは澤口先生が以前から提唱する理論であり、「人間性知能」と呼ばれているものです。

人間性知能とは以下のような能力に分類されるそうです。

 ①未来志向的行動力・・・将来の夢、展望、計画性
 ②社会関係力・・・理性(自己制御)、思いやり、協調性
 ③やる気・集中力
 ④好奇心・探究心
 ⑤主体性・独創性(クリエイティビティー)
 ⑥説得力・交渉力

特に①②は人間に特有の力であり、未来を予見したり、未来の計画を立てたりすることを”未来記憶”と呼ぶらしいのですが、未来記憶をできる時間が、チンパンジーで約14時間、ボノボで約1日程度。

この人間性知能をつかさどるのが脳の「前頭前野」という部分なのですが、いわゆる学校での教科科目では、その脳力を鍛えることはほとんど無視されているのが実情のようです。

学校の教科科目で培われる能力は以下のような能力ですね。

①言語能力 ②空間認識能力 ③数学的能力 ④音楽的能力 ⑤絵画的能力 ⑥運動能力 ⑦記憶能力

上記の主な能力を発達させるために、国語や数学や音楽や体育といった授業がまんべんなく組み込まれているのがいわゆる学校というところになってますよね。

でも、人間性知能を育てる授業はあるか?? 明確には存在しないのが実情ということです。

澤口先生がそれぞれの能力はサッカーチームの選手やポジションと考え、前頭前野は、チームの監督と考えるとわかりやすいと・・・

つまり、いろいろな能力を統合的にうまくコントロールするのが前頭前野の役割であり、いくら良い選手が揃っていても(高い能力を持っていても)、それを監督がうまく機能させることができなければ、強いチームとして結果を出すことはできないという意味です。そういうチームありますよね。良い選手と良い監督がいてチームは結果を出すことができます。

私の経験則で学校の勉強はできても、社会で評価が低かったり、実績を出すことができない人もけっこう多いな~と感じている件については、上記の理論でスッキリ理解することができる。

学校の勉強を一生懸命やって、それぞれの能力を発達させたとしてもHQ(人間性知能)が低い人は、それを社会や自分の仕事でうまく活かしたり、繋ぎ合せる力がなく、社会適応できないのでその結果としてドロップアウトしたり、ニート化したりする傾向が強い

という説明がつきます。

澤口先生は、HQと仕事の関連の話の中で、HQが高い人は以下のような傾向があると・・・

 ①仕事の継続性が高い
 ②高度な職業に就く傾向が高い
 ③仕事ができる(企業内評価が高く、年収も高い)
 ④良好な恋愛ができる(男女不和や離婚率が少ない)

④はちょっと仕事と関係ないかもしれませんが、個人的には仕事と恋愛は関連する部分もあり仕事がちゃんとできる人間は恋愛もちゃんとできる傾向がありその相乗効果でいわゆるもてる人が比較的多いのではないかと思うこともあるのですが、皆さんはそのあたりはどう思っていますか?

①~④のような人は結局はどんな人間かというと・・・

「人生に成功して幸福になる人」 ということなのでしょう。

だから澤口先生は・・・「HQは夢をかなえる脳力!!」とおっしゃっていました。

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逆にHQが低い人はどんな傾向があるかというと・・・

 ①うつ病・ADHD・自閉症(⇒日本で激増中)
 ②CD(行為障害)
 ②ASPD(反社会的人格障害) ・・・アメリカで全人口の3.6%

幼少期にADHD傾向が見られ、それが思春期になるとCD(行為障害)に発展してしまい、中には他人の痛みを快感に感じてしまうような感覚を持ち、そして更にそれが進行すると成人してからは、ASPDという傾向から凶悪犯や性犯罪者になってしまうこともあるそうです。これらは、いわゆる学校での頭の良さとは無関係だというのも怖い話ですね。

上記の話も最近の日本のよろしくないニュースなどとリンクしてしまう内容でないですか?

「学校では優秀でそんなことするような子ではなかったのに・・・」

なんてコメント多くないですか?私はそんな気持ちで興味深く聞いておりました・・・

ではHQはいつどうやって発達させればよいのか?が気になりますよね。

結論から言うと、「脳の成長は8歳までで95%程度決まってしまう」ということです。

生殖器などは15歳くらいに急に成長して、それを受けて同時進行で一般臓器も発達していくのですが、脳は8歳までで勝負が決まってしまうということですね!!特に前頭前野は5歳くらいに成長のピークを迎えるらしいのです。

ということは、大人になってから頑張ろうとしても手遅れ・・・挽回しにくい・・・幼児期にHQが発達するような環境で育たないと、その後いくら勉強して一流大学に入ろうが、一流企業に就職しようが社会での成功可能性は低くなってしまうということ!!まずはこの背景をちゃんと理解している大人や親が少ないことは問題ですよね。

「うちの子は、ものすごい勉強して一流大学を出て、誰もがうらやむ有名企業に就職したのに・・・」

なんて嘆いている親が増えているのかもしれませんね。子どもの能力を見抜くポイントがズレちゃっているんですけどね。

脳には臨界期があり、例えば音声・言語能力は、1歳~7歳程度で一番身に付きますし、情動をコントロールする力は1歳~4歳くらい、仲間との関係構築力は3歳~7歳くらいが一番成長ピークになる。

これまでのメッセージを踏まえて思うことは・・・「幼児教育の重要性」

特に人生を豊かにしたり、夢をかなえるベースとなるHQ(人間性知能)についてもっともっとクローズアップして、それを発達させていくような環境を創造していくことこそ日本の未来を大きく良い方向に変える最重要ポイントだと澤口先生の講演を聞きながら強く強く考えていました。
 
私がお手伝いしている幼稚園の大きな役割とは??

子どもたちの「人間性知能」を最大限に発達させること!!ではないかと思っています。

それが、将来幸せになる子どもを育成するという一つの答えだと思うからです。

学校での勉強で良い成績を残すことはとても良いことですが・・・その能力を活かすも殺すも”人間性知能”をいかに習得するかにかかっているということ!!

人間性知能・・・

これは本当に人間が生きていく上ですべてのベースとなる重要な知能だと思います。残念ながら通常の学校の授業ではあまり培うことができないものでもありますが・・・

そのHQの高め方については澤口先生の著書に書いてありますので、ご興味ある方はぜひお読みください。人間として生まれ、充実したライフタイムを過ごしていくためのポイントがここにあると思っています。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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