セルフマネジメント ポジティブ思考への転換トレーニング ~自分との小さな約束と実践~
- 2025.09.22
- PERSONAL COACHINGMESSAGE園トータルサポート
ポジティブ思考 小さな約束 セルフマネジメント ネガティブ克服 自己効力感 自己肯定感
先週、訪問したコンサルティング先の認定こども園。
毎回、私が訪問するタイミングで30分間の教職員研修を実施しています。
認定こども園になると、提供している教育&保育プログラムが多岐にわたってくるので、なかなか全員が集まって研修を受けるタイミングがとれない現実があります。
故に、短時間にして、その時間に集まれるメンバーを対象に実施させてもらっている園。もしくは、キャリア別にチーム編成をして、年間計画を立てて、チーム別の研修を実施させてもらっている園。
それぞれの実情や強化オーダーに対して臨機応変に対応させてもらっています。
先週の研修で、メインでお伝えした内容は・・・
『セルフマネジメント ~ポジティブ思考への転換トレーニング~』
脳科学を学んでいる方はご存じだと思うのですが、そもそも人間の脳はネガティブベースで生まれてくる。それは、生きるために必要な本能であり、身の回りの危険因子から身を守るために必要な特性でもある。
ということは、そのままにしておくと、自分の脳はネガティブベースのままなので、意図的なポジティブ思考への転換トレーニングが必要になる。
そんな冒頭のメッセージを踏まえて、いくつかその転換トレーニングの具体的方法をお伝えしました。
今日は、そのいくつかのトレーニングの1つをご紹介できたと思います。それが・・・
『自分への小さな約束と実践』
最近、何か新しいことをやることに臆病になっていたり、すごく保守的なスタンスだったり、自分に自信がなかったり・・・
そんな人に遭遇することもしばしばあります。そして、それを克服したいと相談を受けることもあります。前向きに進んでいきたいけれど、どうしても自分で自分にブレーキをかけてしまう、脳のネガティブベースが邪魔をする。
以前読んだ本にはこんなことが書いてありました。
『自分に自信を持てる最高の方法がある。それは約束を守ることだ』。
人との約束、自分との約束、約束が守れているとき、人は自由で輝いている。
約束を果たせないでいるとき、人は不機嫌でどこかおどおどしているか、
不自然に虚勢を張っているか、どちらかだ。
もし自分を元気にする必要を感じるときがあったら、
自分で自分に小さな約束をして、それを守ってみることだ。
大丈夫だ。小さな約束を積み重ねていけば、
やがて大きな約束を果たしていけるようになる。
自信は、守っている約束の数に比例する。大きさではない。
確かに、約束を守れている自分を自覚できたとき、悪い気分にはならないですよね。約束を目標と置き換えてもいいでしょう。
しかし、この話を踏まえて何が大切かと考えてみると、約束や目標を守る前には、約束や目標を作る必要があるわけで・・・実は、その前提条件が満たされていない状態の人が多いのかもしれません。
つまり、自分に課している約束がない、目標がない人達。ただなんとなく、日々過ごしている人達。
自分の向かうべき方向や、力を入れるべき行動がわからない人達。その結果として、活力がなく、そんな自分に嫌気がさしてくる。
そういう人は、約束や目標というものをオーバーに捉えすぎているように思いますね。そのさじ加減は自分自身がすればいいので、大切なのは、
『小さな約束を守ること』
『小さな目標を実現していくこと』
日々それが成し遂げられていれば、心もスッキリ、納得することでしょう。
つまり、約束を守れる人は、守れる範囲の約束をしている人。目標を達成できる人は、達成できる範囲の目標設定をしている人。
『目標達成能力の高い人は、目標設定能力の高い人』
そんなふうに思います。
あとは、自分に自信がない人の中には、他者との比較や対比に翻弄されている人が多いですよね。そして、自分の良さや長所や魅力に気づいていない人も多いような気します。
他者と比較して考えすぎるから、約束や目標がハードになって、それを実現できない自分に対して、ダメな人間だと思い込んでいくネガティブモードのフローに・・・
”目標は高ければ高いほどいい”
なんてことも言われているかもしれませんが、それがすべてとは思いません。
約束を作り、守り続けることは大変かもしれませんが、進化していく人は、それを日々やり続けている人なのでしょう。進化や前進を感じる過程で、自分自身に与えられるものが”自己効力感”であり、それがある一定期間、継続できると、その人の”自信”につながっていく。
少なくとも、自信は、お店で買えるものでもないですし、他人から与えられるものでもなく自ら培っていくものですよね。子ども達は、まだセルフマネジメント能力が低いので、まわりの大人たちの環境設定やサポートによるプチ成功体験を継続的に体感させてあげることで、自己肯定感につながっていく。
まあ、簡単にできそうなことで言えば、夜寝るときや朝起きたときや、通勤時間などに、 『今日の小さな約束』 を決めて、それを守ることを習慣化できたらいいのか~なんて思います。
以前、やる気の法則という記事を書きました。
【以前書いた記事より抜粋】
前職の船井総研時代に「やる気の法則」というものがありました。
数値的に言えば、「1:1.6:1.6の二乗の法則」とも言われていました。
何も考えずただやっているだけの仕事の効率(やる気)を1と設定すると
その仕事の意義や目的や背景を理解してから取り組むと、
効率(やる気)は1.6倍になり、更に、自ら好きで得意な領域の仕事を
主体的に計画的に進めているときの効率(やる気)は
1.6の二乗倍(約2.5倍)になるという法則です。
これをちょっと応用して考えれば、『今日の小さな約束』を決める行為自体がその人のやる気や、1日の過ごし方をプラスに方向に導くということですよね。
一番まずいのは、”ただなんとなく過ごしている”時間が多い状態・・・約束も目標もない状態です。
そんな自分に冷めている人と話す機会があったとしても、なんだかつまらないんですよね。だから、人を引き付けるパワーも落ちて、だんだん孤立していくか、類は友を呼ぶということで、ただなんとなく過ごしている集団でつるむことになる。
ビジョン、使命、ポリシー、モットー、大切にしていること、約束、目標、ゴール・・・
そんなテーマに対して、いろいろと思いを語れる人は魅力的でエネルギーもあって人を引き付けるパワーがありますよね。当然、自信があるように見えるわけです。
なかなか通常の学校の授業でこのような類のことはあまり教わらないでしょう。でも、生きる力をつけるとは、こういうポイントを押さえて、日々実行してくことだと思います。勉強ができても、社会適応力がなければ、その強みは活かされないというのが現実ですかね。
自分を自分でマネジメントできる能力、その一部として、何事もポジティブ思考でより良いイメージに転換していくことができる能力。
まず1つのトレーニング方法として『自分への小さな約束と実践』が有効なのかなと思っていますのでお伝えしてみました。できる範囲の約束からスタートしてみること。他人と比較する必要なんてありません。ぜひ皆さんも日々のトレーニングのポイントとして実践してみてください。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。