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思いを整理する力・明確にする力・伝えていく力 ~サッカーを通じて、人を育てていく~

今日で9月も終わり・・・ということは、今年度のちょうど折り返し地点とも言えます。

真夏&猛暑の日々から少しずつ秋の兆しが感じられる10月になりそうな予感。

週末は、息子のサッカーチームの市民大会があって、もちろん優勝を狙っていたのですが、残念ながら勝ち点で並び、得失点差での準優勝という結果になりました。

嬉しいやら悔しいやら複雑な気持ちのメンバー達。

優勝チームとの直接対決の試合では、1対1の同点状態で最後の最後にコーナーキックから得点を奪われてそのまま試合終了。ある意味、”劇的な負け方”をしましたね。ベンチに帰ってきて、数人の目からは涙が・・・そんな子ども達の喜怒哀楽がたくさん感じられた大会。

翌日は通常の練習日でしたので、冒頭集まったメンバーに雑賀コーチから一言。

『よく成長しました。優勝までかなり近づいた。』

『あと一歩のところを詰めていくために、皆それぞれが昨日の大会で感じたことを伝え合おう』

そして、メンバー一人ひとりに自分の思いを伝えてもらったのですが・・・

突然そんなことを振られて、1番手のメンバーはフリーズ状態。なんとか絞り出して話はしたけれど、どちらかというと悔しい、悔しいというだけ。こちらがいろいろと質問しながら、促してなんとか自分の思いや感じたことを少し伝えられた感じ。

そして、順番に発表していく中で、『感じたことは”ない”』というメンバーが・・・

雑賀コーチからは『ないはなしね!!』という言葉が返ってきて、しばらくフリーズ。そして、では整理する時間をあげるから最後に発表してねということで、最後になんとか発表してくれました。

この一連の時間の中で、強烈に感じたことは・・・

『自分の感情や思いを整理する力、伝える力が不足している』

という現実。

普段からちょこちょこ質問をして、本人たちに少し考えてもらう機会を意図的に提供しているつもりでしたが、あらためて、全然足りていなかったとコーチとして反省。

大粒の涙を流して悔しかったことが、スポット的な感情で終わってしまっているとも捉えることができます。その悔しさを次へのエネルギーへと成長へとジョイントしていく習慣ができていないとも捉えることができます。もちろん、子どもだからまだそれが当たり前なのかもしれませんが・・・

『今日起こったことから感じたことを整理して、良かった部分、悪かった部分を明確にして、次の練習につなげていってほしい。そうすれば、継続的に成長していける。』

ロジック的には至極当たり前のことなのですが、良かった部分、悪かった部分を整理したり、明確にすることが子ども達の中でできていないままに、次の練習に挑んでいることがよくわかる機会となりました。

試合後にコーチとして感じたことは、毎回伝えてはいましたが、本人たちから感じたことを整理する時間明確にする時間、そして、次のトレーニングで何を強化していべきかとプランニングする時間。そんな時間をこちらがあまり提供してあげていなかったことが、この実態を招いていると反省。

更に追加すれば、そこで整理された自分の思いを相手に伝えるというトレーニングも増やしていかないとチームとしての意思疎通やチームワークの問題に発展していくことでしょう。

『整理する力、明確にする力、伝えていく力』

つまり、セルフPDCAをちゃんと当たり前に回していく習慣を彼らに植え付けていくことが重要だとあらためて感じました。そのプロセスの中、上記の3つの力を培っていく。

もちろん、現状のメンバーの中の3つの力にも差があって、ある程度の力量を持っているメンバーはやはりチームの中心として活躍してくれているし、成長するスピードも比較的早いかなと思いますね。それは当たり前のことで、上記の力量が足りないメンバーは、練習をすることが目的化している傾向が強い。力量があるメンバーは、練習をして成長することを目的としている。この差は大きい。

ここでも『2:6:2の法則』が成立しているなと感じました。

つまり、伸びる子は、『整理する力、明確にする力、伝えていく力』を持っている子とも言えますかね。

そのベースとなっているモノ何か?

『願望と意志』

だと思いますね。

負けて悔しいからもっとうまくなりたい、強くなりたいという強い願望。

そんな自分に絶対になるんだという強い気持ち。

それがあるからこそ、負けた試合でも勝った試合でも反省できることをして、真剣に考えて、その時間を次の有益な時間につなげていくことができる。それが弱い人間は、スポット的感情で終わってしまい、その感情が次へとジョイントされていかない、その場で終わりのタイプ。

感情や思いを、点だけで終わらせている人、線につなげていける人、更に面にまで展開していける人。その差が成長や発展の差を創り出しているのではないでしょうか。

では、その差は何から発生しているの?と考えてみると・・・

『反省のレベル』

これが大きな差になっているのかもしれません。『悔しかった』で終わってしまうのではなく・・・

なぜ悔しかったのか?

何ができて、何ができていなかったのか?

次につなげるために、どんな練習やトレーニングを自分に課していく必要があるのか?

チームとしてどのようなことを更に意識しながらトレーニングに励んでいく必要があるのか?

そこまで、整理して、明確にして、皆に宣言したり伝達したりして、個とチームの成長につなげていく。

そのレベルまでちゃんと考えること。それがまさに”反省をする”ということ。このレベルをちゃんと本人たちに伝えて、皆が当たり前にできるメンバーになっていったとき、ステージが変わるとも思いますね。

何もサッカーチームだけの話ではなく、彼らが大人になっていく流れの中で、その習慣は必ずや有益なものになると思っています。

『サッカーを通じて、人を育てていく』 

自分自身がコーチとして大切にしていること。

今回、準優勝という結果を経て、喜怒哀楽が入り混じる中で行ったサッカーチームの意見交換時間の中で強く感じたことを整理してみました。故にコーチとしての反省を踏まえて、これからは、必ずメンバー達が自分の思いや感じたことを整理する時間、明確にする時間、次への成長とプラニングする時間をしっかりとって、それが当たり前にできるメンバーに育てていきたいと思います。

でもこれって、サッカーコーチ視点と変えて、経営コンサルタント視点で考えたとき、実は多くの組織の大人たちにも同じようなことが起こっているのではないかと思っています。だからこそ、自分がコーチをさせてもらっているメンバーには、子どもの頃から習慣化してもらえるようにできればと思う次第です。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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