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トップ&リーダーの予兆察知力が差を生んでいる ~予兆を察知して即座に行動につなげていく~

 

土俵からいつの間にか落ちていることに気付いていない園(組織)もある。

土俵には上がっているが、大きな差別化要素や特徴がないので選択されない園(組織)もある。

別次元の土俵を作って、更なるブランディングを進めている園(組織)もある

前回のブログの一部分を切り取ってみたのですが・・・

『なぜ、各園や組織でこのような差が生まれているのか?』

『その組織やチームを率いているトップ&リーダーの差』と言ってよいと思います。

そんな実態を肌で感じながら日々コンサルティング活動をしている自分がいます。

そんな背景を踏まえてコンサルティングの現場でトップ&リーダークラスの方に1つの大切な役割としてよくお伝えしていることがあります。それは・・・

『予兆をタイムリーに察知する(=予兆察知力)』 ということ!!

何らかのビジネスをしていたり、チーム全体のマネジメントを任されていたりする人に対してアドバイスをさせていただく機会が多いわけですが、この能力の有無や差異をとても強く感じますね。

予兆というのは、一般的に『何かが起こる前に現れる現象や変化という意味だそうでが、予兆には大きく分けると2種類あって・・・

『良いことが起こる予兆と悪いことが起こる予兆が存在する』

良いことが起こる予兆というのは、あらゆる指標や情報から捉えることができるはずなのですが、そこに敏感にアンテナを張っている人もいれば、とても鈍感タイプな人もいますよね。

すべてが上手くいっている組織もありませんし、すべてが上手くいっていない組織もありません。もしそう思っている方がいるとしたら、個人的には自分自身がそう思い込んでいるだけですよとお伝えしています。だって、あらゆる視点で現状の指標や情報を因数分解していけば、すべてが良いこともないし、すべてが悪いこともないという事実が見えてくるのです。

例えば、売上が全体的にかなり落ち込んでいても、いくつかの商品の売上は伸びている。この商品の粗利は増えているとか、このカテゴリー(階層)のお客様の数は増えているとか・・・

つまり、全体概要としてはネガティブに感じてしまう状況でも、細かい要素に目を向けていくと、ポジティブな要素は以外とピックアップできることがあるんですよね。

これを、私としては『ポジティブな予兆(兆し)』と表現しているわけです。

全体的にはネガティブ状況でも、このようなポジティブな兆しを察知して、次なる成長因子としてフォーカスしていく姿勢がとても大切だと思っています。トップ&リーダーがもうダメだ・・・なんて勝手に思い込んでしまうと組織全体がそれにつられて、良い兆しを見つけられなくなってしまうのです。

良いことが起こる予兆は何もデータだけで判断すべきものではありません。社員一人ひとりの表情や店頭でのお客様の動き、世の中の時流やトレンドと自社事業のマッチングレベル、あらゆるシーンや情報にアンテナを張ってインプットをしていれば、必ずポジティブな予兆を発見することができます。

以前、仕事&プライベートが絡んだ案件で、関係者3人で会食をしていたのですが、ある釣り具メーカーでルアーを製造している会社の社員さんの話題になりました。コロナの影響でネガティブな予想をして、製造量を調整しないといけないな~と思っていたら、逆にコロナの影響で釣りブームが到来したようで、過去最高益を達成したというお話。

まさに、この事例は世の中の時流やトレンドと自社事業のマッチングレベルが高まったという良い兆しなわけですよね。それを悪い要素と捉えていたのですが、それこそ勝手な思い込みだったということ。

皆がネガティブに思い込んでいるときや逆境を感じているときにこそ、

『トップ&リーダーの予兆察知力』

が問われると思っています。全体のネガティブをポジティブマインドに方向付けできるか否かはそういう視点を持っている人間がそこに存在するかしないかで大きく違ってくるでしょう。

悪いことが起こる予兆について、私は”ほころび”という言葉でその意味をお伝えすることが多いですかね。

特に重要なのは”小さなほころび”の段階で察知できるか否か!! 

大きなほころび、つまり大きなクレームや大きなミスや事故になればだれでもわかるわけですが、大きなほころびは、そこに至るまでのプロセスの中に必ず小さなほころびがいくつか発生しているのです。その段階で誰も気づけずそのまま放置状態にしていた結果として、大きなクレームやミスや事故が起きる。

このようなことを『ハインリッヒの法則』と言ったりしますよね。

大ごとになってから対応するのは大変ですし、そこに関わる人達に精神的、肉体的、時間的にもそれ相応の負荷や負担がかかります。であるならば、そうなる前に対応しておいたほうが賢くて効果的、効率的であるということ。大きなほころびの後始末は大変なんですよね~

小さなほころびに鈍感で大きなほころびになっていることにも気が付けず、まだ大丈夫だろうと放置しておいたら、手の施しようがない状態になり、倒産、閉園レベルになってしまった。そのような実例も多いですかね。

これが、予兆に鈍感で察知できず手を打てないトップが率いている組織やチームの行く末。

ほころびについても察知する指標は一緒で、データから見つけられることもあれば、現場のシーンや社員の雰囲気など、あらゆるモノゴトからつかみ取る必要があります。そして、小さなダメージの段階でもしくはダメージになる手前の段階で打ち手を打てるか否かが重要。

そうやって、トップ&リーダーは、その他の人がまだ気づけていない『ネガティブな予兆』『小さなほころび』をいち早く的確にタイムリーに察知することが求められます。

もちろん察知するだけではなく、2種類の予兆を更なる成長につなげていく具体的な方法や取組を決めて実行していくこと、ほころびが更に悪化しないようにそこに歯止めをかけて、今後同じことが起こらないようにするための根本的な改善策を実行していくことが大切です。

一般的にこれらの能力はもちろんキャリアや経験値が高まることで、高まっていく傾向はありますが、必ず全員がそうなるということでもありません。自分の経験則で言えば・・・

『トップ&リーダーが予兆察知に無頓着でアンテナのレベルが低い組織とチームのメンバーは同じようにアンテナのレベルが低くなり、結果として大きなほころびに対する後始末の時間に皆が振り回されている』

もちろん、後始末のネガティブタイムが多くなればなるほど、現場社員のモチベーションも上がらず、前向きで成長につながるアクションの時間よりも、元になんとか戻すためのアクションの時間が多くなる。

成長する時間をとれず、元に戻す時間で精一杯であれば業績も上がりにくいのは当然の結果ですよね。

ということで、

『予兆を察知して即座に行動につなげていく』

これが、特にトップ&リーダーという立場でお仕事をしている方の重要な役割だと思います。ぜひ、日々の中で常に発生している2種類の予兆に意識を向けていただき、常に的確な打ち手を打ちづづけることで組織やチームのベストパフォーマンスにつなげていただきたいと思います。

今日は、普段の仕事の中でトップ&リーダーの方々に伝えさせてもらっている”予兆察知力”についてメッセージにしてみました。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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