あなたが無意識に評価している4つの視点 ~社会・専門・機能・情緒~
マーケティング思考 評価軸 評価視点 雑賀竜一 クロスライフパートナーズ
私たち人間は、普段の生活の中であらゆるモノゴトを常に評価しているのですが、その行為が日常的すぎて、ほとんど無意識にしていることだと思います。
これが好きとかこれは嫌いとか、口で人に言わなくても、心の中では常に感じている。そうやって何かを自分なりのフィルターで評価していることは確かでしょう。
先日、ある本を読んでいたら、『生活者の4つの評価視点』というテーマでその内容が書いてあり、確かに自分もその視点でいろいろなものを評価していると実感したので、ここでその視点をお知らせしておけたらと思いました。
①社会的評価
一般の人たちの感想や意見、社会全体の反響、風潮などを参考にしての評価
②専門的評価
学者やジャーナリストなどのその領域に特化した専門家の意見を参考にしての評価
③機能的評価
商品のスペックや機能、価格などの「商品の1次的な価値」による評価
④情緒的評価
ビジョン、デザインなど「思想やイメージにかかわる要素」による評価
確かに、自分も何かの商品やサービスを購入しようと考えているとき、上記の4つの評価視点の総合力やバランスなどをみながら検討しているとは言えますね。
おそらく、人によって、上記4つの評価視点の優先順位は異なるのかもしれませんよね。ちなみに自分の場合は、
機能的評価 ⇒ 情緒的評価 ⇒ 専門的評価 ⇒ 社会的評価
でしょうか。もちろん対象となる商品やサービスによってその順番が異なることもあるでしょう。そういう意味で言えば、人が商品やサービスを評価する上で4つの評価視点の総合バランスが重要であることは間違いないでしょうね。
商品やサービスも唯一それしかない状況であれば、当然選ばれるわけですが、今の世の中、同じカテゴリーの商品やサービスは無数に存在していることのほうが多いでしょうから、数ある同系統のライバルの中で、『選択される』というプロセスがマーケティング的にとても重要になります。
上記、4つをチャンクアップして考えてみると、社会的評価と専門的評価は、ある程度近似している評価視点になるかもしれませんね。一般的には、”口コミ”というものであり、専門家が言っている見解も気になりますが、それを利用した人、購入した人の感想なども気になるものです。
昔は、それらの情報は直接本人に聞く機会がなければなかなか入手できなかったのでしょうが、今ではインターネットをたたけば、いくらでも入手可能。そういう背景の中では、情報が多すぎてそれらの社会的・専門的評価が本当に正しい情報なのかを見極めることも難しい時代なのかもしれません。
実際、ネット上の口コミを閲覧していると、賛否両論の評価意見が散らばっているケースも多いですよね。その中には、胡散臭い情報も混在しているように感じます。
そして、機能的評価と情緒的評価についてですが、基本的には、機能的評価を優先する傾向にあるのは男性で、情緒的評価を優先する傾向にあるのは女性だと言われていますが・・・あくまでも傾向でしかないとも思います。
自分としては、何かの商品を評価する上での最優先事項は、
①スペック ②デザイン
となりますかね。スペックが良くても見た目がかっこよくないものはやはり評価が下がりますし、その逆も同じ理屈で評価が下がります。それが両立していることが自分の中では大事ですね。
それをクリアしてある程度の絞り込みが済んだステージにおいて、いわゆる”口コミ”チェックがスタートする感じでしょうか。特に高額商品になればなるほど、その評価には細心の注意を払って時間をかけて評価をしていくのは皆さん共通なのかなと思います。
あらゆるものを評価していくプロセスは個人的には楽しい時間でもあります。それを手に入れたときのシーンをイメージしてみたり、それを活用しているときのシーンをイメージしてみたり・・・妄想するのはタダですからね~。
まあ、経営コンサルタントとしての見解で言えば、どんな商品やサービスを販売していく上でも、これらの4つの視点を通じて人はその評価をしたり、価値を判断したりしていくのですから、それらの視点がわかりやすいように、広報活動や認知活動がされているのかをチェックすることは大切だと思います。この視点は、業界に関わらずすべてのビジネスや組織に共通していることなので、ビジネス展開している方は、チェック指標の1つにしてみるとよいと思います。
それらを、HPやパンフレットや動画(YOUTUBE等)を通じてできるだけわかりやすく、ターゲットの心に刺さるようにフレーズも一言一句考えて訴求できているかどうかを見直していくと何かまだ不足していることや、省いたほうがいいことなどが見えてくるかもしれませんよね。
弊社CLPもクリエイティブ事業で、HPやパンフレット制作などをさせてもらっていますが、コンサルティング事業としてのノウハウも組み入れながらサポートしているので、もちろん上記の視点は制作プロセスに組み入れて、より良い効果につながる対応をしています。
営業マンの方々も、4つの視点をうまく織り交ぜながら、それを売りたい人に上手にバランスよく訴求していくスキルを身に付けると、成績アップの可能性が高まるでしょう。営業マン対象の研修などでは、それに加えて、相手のニーズや優先順位を察知するスキルについてもお伝えしていますが、相手が評価するポイントを見極めることが重要となります。
あくまでも、上記4つの視点は参考因子であり、人によっては、それ以外の評価因子の優先順位が高いというパターンもぜんぜんありますからね。
商品やサービスというものでお伝えしていますが、これって、人が人を評価する視点や好き嫌いを判断する視点でもけっこう同じことが言えるのではないでしょうか。
スペック(能力)はどうなのか?
デザイン(見た目の印象)はどうなのか?
ビジョン(思想や考え方)に共感できるのか?
まわりにいる人達からの評価や評判はどうなのか?
そうやって、人も評価している、されている部分は多くないでしょうか・・・
スペック&デザイン&ビジョンがハイレベルであれば、まわりからの評価や評判
もそれなりに高いのかなとも思いますね。しかし、その反対パターンの人がいたら、裏の人間性があるのではないか・・・と疑うわけで。
たまに、パーソナルコーチングの領域で、恋愛系のテーマで対応することもあるのですが、私なりの経験則から1つの評価軸としてお伝えしていることは・・・
『同性からの評価が高い人』
男性だったら、男性からの評価が高い人。女性だったら女性からの評価が高い人。あとは類は友を呼ぶ理論によって、どんな仲間とつながっている人なのかも1つの評価軸にしていいかと思います。
我々は普段、何気なく無意識であらゆるものを評価しているわけですが、無意識を意識してみると、実は論理的だったり、ちゃんと理屈があったりすることって多いのかもしれません。
逆に言えば、『人間って無意識にコントロールされていることが多い』とも言えるということでしょうね。
今日は、マーケティングのテーマということで、『人間が持つ4つの評価視点』について自分なりの見解を整理してみました。
お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。
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