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マーケットシュリンクのリアルから感じる未来予想 ~機能付加によるマーケットサイズ付加~

昨日、ちょっとした買い物があったので、車を走らせていると・・・

以前そこにあったそれなりに繁盛していそうだったガソリンスタンドが閉鎖されているシーンが目に飛び込んできました。そして更に車を走らせていると、別のガソリンスタンドも閉鎖しているではありませんか。

まさに、マーケットシュリンクのリアルを突き付けられた感覚でしたね~

『マーケットシュリンク』とは・・・

事業規模の縮小や、業績が下がったり消費が落ち込んだりすることなどを表現する際に使います。「市場の縮小」や「業界の低迷」という喜ばしくない状態を伝えるフレーズで、まさにガソリンスタンドというビジネスフォーマットは、昨日の風景からそのように捉えることができますよね。

だからといって、「もうしょうがない・・・」と何の手も打たなければこの流れを止めることはできないわけですが、ちょっと業界実態をリサーチしてみたら、こんな記事を発見。

次世代サービスステーション『ENEOSプラットフォーム』

ENEOSは、茨城県牛久市に次世代サービスステーション「ENEOSプラットフォームひたち野うしくサービスステーション」(以下、同SS)を、3月29日にオープンすることを発表した。

実証第一号店として「車と合わせて心も体もリフレッシュ!」をテーマに、これまでのサービスステーション(以下、SS)の概念にとらわれず、人々が集うことをコンセプトとしているという。

地域に根差したインフラへと進化させるため、利用者の声を反映させ、各種サービスを揃えているとのことだ。

という概要のようで、マーケットシュリンクを受けて、新しいチャレンジのスタイルがこのカタチ。

記事をもう少し読んでみると、このプラットフォームに付加されるコンテンツは以下のような機能だそうです。

・ドトール(カフェ+キッチン)・・・食事メニューも充実した新しいドトール

・ENEOSランドリー・・・コインランドリー

・chocoZAP(チョコザップ)・・・会員制コンビニジム(健康&美容&その他サービス)

・Goo-it(グイット)・・・全身もみほぐし、マッサージ

・DOOR TO GOLF・・・ゴルフ練習スポット

・Pet Plus(ペットプラス)・・・ペットのトリミングサービス

若年層の車離れやカーシェアマーケットの拡大などの影響もあって、ガソリンだけを今までのやり方で売るビジネススタイルでは限界があると個人的には感じていました。

つまり、ガソリン以外にお金を払ってくれるサービスの拡充をやっていくことが戦略的にも必要になっている。ということで、その課題を解決していくためのわかりやすい実証店が登場ということですよね~。

これは、『お客様の滞在時間に比例して商圏は拡大する』

というマーケティングの法則においても利にかなっているスタイル変容だと思います。

ガソリン給油だけでは、数分の滞在時間ですが、その他サービスを受ける人達の滞在時間は確実に長くなりますし、その間に洗濯したりちょっとカフェで休憩したり・・・

給油するだけの目的から、多目的で来店する人達を増やすことがポイントですし、それとともに商圏拡大につながる仕掛けをすることが必要になるわけですよね。

これらを、『マーケットサイズ付加』と言ったりもします。

1人のお客様が使う金額を上げてもらうための商品とサービスの足し算といったらわかりやすいでしょうか。もしくは1人のお客様と継続的に長くお付き合いして『ライフタイムバリュー』を高めていくための戦略とも言えます。

実は、コンビニも継続的にマーケットサイズ付加をすることで、1店舗あたりの業績アップ、利益率アップを図ってきているわかりやすい事例と言えるでしょう。

昔はお酒もなかったですし、薬もなかったですし、ATMもなかったですし、コーヒーマシンもなかったですし・・・それに加えて、休憩や食事をするスペースがある店舗も増えています。そうやって、一回の来店における客単価をアップする工夫と努力をしてきています。1回の来店で1人のお客様が使う金額が2倍になれば、単純にそれだけで売上は2倍になりますからね。

このような考え方は、基本的にすべてのビジネスに当てはまると思っていて、私がメインの仕事先としている、幼稚園、保育園、認定こども園についても、ここ最近はどちらかというと少子高齢化、業界内競争の激化などの影響で、悪い波の影響を受けている園が多くなっています。

つまり、ガソリンスタンドと同様に『シュリンク業界』と言えます。

つい最近も閉園に向けたアドバイスや学校法人の売却や解散に向けたアドバイスを求められることがちょこちょこ増えてきています。個人的には活性化のアドバイスのほうがモチベーションが上がるのですが、残念ながら時代の流れには逆らえない部分もありますよね。

基本的には、幼稚園&保育園業界についても、上記のような業績アップポイントをベースに考えてきた結果として、自分の著書でも自社HPでも発信している未来戦略コンセプトが・・・

『地域の教育総合コミュニティ施設への進化』

簡単に言うと、マーケットサイズ付加とライフタイムバリューの確保を基本とした未来戦略。

地域にいるあらゆる人達との接点の量と質を高めていく受け皿と機能の拡充がポイントになるわけです。これはガソリンスタンドやコンビニが取り組んでいる基本戦略とポイントは同じですよね。ターゲットと商品&サービスの内容が違うだけ。

いわゆる私学助成スタイルの昔ながら幼稚園運営スタイルはかなりしんどい時代を迎えています。認定こども園化も1つの教育総合コミュニティ施設への進化の1歩ですし、それに加えて、段階的にどのような機能を付加していくかによって、更に教育総合コミュニティ施設に向けた進化が求められます。

そこに向かって進化をしていく園と、既存のスタイルをそのまま継続しているだけの園では、将来的に大きな差がついていくことでしょう。

そういう背景と思考ベースの中で、弊社CLPは、教育総合コミュニティ施設への進化に向かって、各園のコンサルティングサポートをさせていただくことを基本方針としています。

現在の事例で言うと、幼保連携型認定こども園の今年度から運営スタイルを変えた園に更に、機能付加として『児童発達支援事業』の開設準備サポートをさせてもらっている案件があります。来年度の事業スタートを予定しており、それが軌道にのったら放課後デイサービス事業への展開ももちろん視野に入れているわけです。まさに、このような機能と受け皿の拡充こそ・・・

『地域の教育総合コミュニティ施設への進化』へのステージアップのプロセス

数字的なお話をすると、現在、弊社CLPがコンサルティング契約している企業が運営している児童発達支援施設では、月間の粗利益が200万円オーバーのレベルになっており、このまま推移すると年間で2000万円の利益が・・・これが法人の事業収益に上乗せされる可能性があるわけですから、数値的な視点でも大きなメリットがあるわけです。そこでプラスされた利益を更に次の進化に向かって効果的に投資をしていく。勝ち組の好循環スタイルに突入です。

数年前にお手伝いした別事例では、施設内に保護者や地域の人達が寛げる本格的なパン工房&カフェを機能付加。取扱いアイテムも増えて、保護者や園児や地域の方々の憩いのスペースに。ここで素敵に過ごす時間と体験が、地域の口コミにつながっていく効果も大きいわけです。

そうやって、これからは、昔から継続してきたモデルを大切にしながらも、時流適応の中で、新しいモデルへの変化と進化をスピーディーに取り組んでいくことが求められます。

『今までに固執するのではなく、柔軟に変化して、世の中に必要とされるモデルを新しく作っていく』

もう旧態依然では限界がそこに見えています。

日々の自分達の目に飛び込んでくるマーケットシュリンクのリアルや栄枯盛衰の風景や情報がそれを教えてくれているのではないでしょうか。そんなことを日々感じているので、自分なりの思いと考えを少し整理してみました。

やはり、毎日同じことを繰り返していては、輝き続けることは難しいということでしょうね。

ダーウィンの言うように
『時代に合わせて必要な変化に適応してきたところが、結果的に生き残っている』
それが真実なのでしょう。

お読みいただいた方の何かのヒントと未来のハッピーに少しでもつながれば幸いです。

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2024-04-05 11:31
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